肌の赤みやニキビは、見た目の悩みだけでなく、心のストレスにも直結します。炎症が続くと毛穴の開きや色素沈着、ニキビ跡の赤みが慢性化し、改善が難しくなることもあります。そんな肌トラブルに対して、近年注目されているのが「LDM(Localized Dynamic Micro-massage)」です。
LDMは高密度超音波を用いた非侵襲的施術で、肌を傷つけずに内部から再生を促すことができる医療機器です。痛みが少なく、ダウンタイムもほとんどないため、初めて美容医療を受ける方でも安心して試すことができます。特に、ニキビや赤みなど炎症系の肌トラブルに対して、どのように効果を発揮するのかが注目されています。
LDMとは?~肌の内側から再生する非侵襲的施術~
LDMは、1MHzと3MHzの異なる周波数を高速で切り替えながら、超音波を肌に届けることができる最新医療機器です。この高密度超音波は微細な振動を生み、表皮から真皮、さらに皮下組織までマイクロマッサージのように刺激します。
この刺激は、肌の土台である真皮層に働きかけるだけでなく、肌内部の酵素やタンパク質のバランスを整え、自己修復力を高めることが可能です。その結果、肌のハリ・弾力・うるおいが回復し、炎症や赤みの抑制にもつながります。
LDMがニキビ・赤みに効く3つのメカニズム
LDMの微細なマイクロマッサージは、肌内部の以下の3つの重要要素に働きかけることがわかっています。
ECM(細胞外マトリックス)の安定化
ECMは肌細胞同士をつなぎ、肌の土台を支えるゼリー状・繊維状の構造です。コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などで構成され、肌のハリや弾力、保水力を保つ重要な役割を持ちます。
ニキビや炎症によって肌組織が乱れると、このECMも崩れやすくなります。LDMはECMを守り、再構築を促すことで、バリア機能や回復力を高め、炎症後の赤みやニキビ跡の慢性化を防ぎます。
MMPs(マトリックスメタロプロテイナーゼ)の抑制
MMPsは、古くなったコラーゲンやエラスチンを分解する酵素で、肌のターンオーバーには必要不可欠です。しかし、紫外線や炎症、加齢によってMMPsが過剰に働くと、肌のコラーゲンやエラスチンが必要以上に分解され、赤みやニキビ跡の慢性化、たるみやハリ低下などを引き起こします。
LDMはMMPsの過剰な働きを抑えることで、肌組織の損傷を最小限にとどめ、炎症後の赤みや色素沈着の予防に貢献します。
HSPs(ヒートショックプロテイン)による修復
HSPsは、細胞の“修理屋”とも呼ばれるタンパク質で、熱や紫外線、ストレスなどでダメージを受けた細胞の修復を行います。
LDMの刺激によりHSPsの産生が促進されると、炎症やダメージを受けた肌細胞の修復が加速します。ニキビ跡の赤みや色素沈着の回復が早まり、健康で落ち着いた肌状態に戻す効果が期待できます。
ニキビ・赤み別!LDMとセット施術の組み合わせ例
ネクサスクリニックのLDMは、ピーリングと薬剤導入がセットになった『ツヤ玉爆誕セット』として提供されています。ピーリングはマヌカピール、マッサージピール、ミラノリピール、ララピールの4種類。導入薬剤はビタミンC、トラネキサム酸、ステムセル、シェノンパックの4種類で、合計8通りの組み合わせから選べます。
今回はその中でもニキビ悩みにおすすめの組み合わせを紹介します。
炎症ニキビが気になる方
- ピーリング:マヌカピール
- 導入薬剤:ビタミンC
- 併用治療:ポテンツァニキビショットで炎症抑制
炎症が強い場合でも、肌を傷つけずに内部からケア。赤みや膿ニキビの改善をサポートします。
クレーター(毛穴の凸凹)が気になる方
- ピーリング:マッサージピール(LDM単体であればミラノリピールもオススメです)
- 導入薬剤:ステムセル
- 併用治療:ブレッシング、トライフィルプロ
クレーター(凸凹毛穴)や毛穴の開きを改善しながら、コラーゲン再構築で肌全体の底上げが可能です。
ニキビ跡の赤みが気になる方
- ピーリング:マヌカピール
- 導入薬剤:トラネキサム酸
- 併用治療:Wジェネシスでニキビ跡の赤みを鎮静
赤みや炎症後の色素沈着に特化したレーザーと組み合わせることで、肌トーンを均一に整えます。
※肌質によりおすすめの組み合わせは変わります。詳しくは【ツヤ玉爆誕セットの選び方ガイド】をご覧ください。
LDMと併用できる治療でより高い効果を
赤みニキビ跡にはWジェネシス
赤みや炎症後の色素沈着に特化したレーザー治療で、LDMの肌再生力を補強します。炎症後の赤みや色素沈着をより早く改善し、肌のトーンを均一に整えることが可能です。
クレーター状のニキビ跡にはアクティブ系治療
トライフィルプロ、ブレッシング、ポテンツァ、ピコフラクショナルなどの施術は、肌表面の微細な入れ替えや真皮への直接アプローチにより、凸凹や凹みを改善します。LDMと組み合わせることで、肌内部の修復力を高めつつ、表面の肌質改善を加速させる相乗効果が得られます。
炎症ニキビにはポテンツァ・ニキビショット
炎症部分に直接作用することで、赤みや腫れを抑え、ニキビ痕が残るリスクを低減。LDMとの併用により、肌の回復力を最大限に引き出し、より健やかで落ち着いた肌へ導きます。
炎症ニキビ・赤みにLDMが効く理由と治療の組み合わせで肌を根本改善
ニキビや赤みの悩みは、肌の表面だけでなく内部の状態も大きく関係しています。LDMは、肌の土台(ECM)・酵素バランス(MMPs)・修復機能(HSPs)の3つの要素に働きかけ、炎症や赤み、ニキビ跡の改善を促す治療です。
ネクサスクリニックでは、ピーリングと薬剤導入がセットになった「ツヤ玉爆誕セット」に加え、Wジェネシスやポテンツァなどの併用治療を組み合わせることで、より高い美容効果が期待できます。初めて美容医療を受ける方でも、ダウンタイムが少なく安心して施術を受けられる点も大きな魅力です。
ニキビ・赤みに悩む方は、LDMによる肌内部からの再生で、健康的で落ち着いた美肌を目指してみませんか。

医師 渡辺 佳奈
東京慈恵会医科大学救急科を経て、都内美容皮膚科で経験を積む。
患者様が自分の素顔を好きになるお手伝いをライフワークとし、丁寧な診療を心がけている。レーザー、ドクターズコスメの知識を豊富に持ち、注入治療、外科手術も得意とする。
ポジティブエイジングとナチュラルな健康美をテーマに抗加齢学、美容皮膚科学の研鑽に励む。