
額が平らでどこか寂しい印象に見えたり、深く刻まれた横ジワが気になったりしていませんか。おでこは顔の印象を左右する大切なパーツです。ヒアルロン酸を注入することで、ふんわりとした丸みのある額や、シワの目立たない滑らかな肌を手に入れることができます。今回は、おでこへのヒアルロン酸注入について、その魅力や気をつけたいポイントをご紹介していきます。
ヒアルロン酸注入について
美容医療で使用されるヒアルロン酸は、もともと体内にある成分と同じ性質を持ち、肌にふっくらとしたハリや丸みを与えるために使われています。おでこやあご、唇など“立体感をつくる施術”に適しており、自然なボリューム形成ができるのが大きな特徴です。
用途に合わせて硬さや質感が細かく作られているため、おでこには丸みがきれいに出るように滑らかさのあるタイプを使用します。体に馴染みやすくアレルギーが起きにくいため、初めての美容医療として選ばれることも多い施術です。
注入したヒアルロン酸はゆっくりと体に吸収されていくため永久的ではありませんが、自然に減っていくことで過度な変化が生じにくい点も安心材料のひとつです。万が一仕上がりを変更したい場合でも、専用の溶解剤で調整ができる柔軟さがあります。施術は注射のみで完了し、短時間で受けられるため、忙しい方でも取り入れやすい治療と言えます。
おでこのヒアルロン酸注入で得られる変化
ふんわりと丸みのある額に
角ばっていたり平らな額は、どこか硬い印象になりやすいものです。ヒアルロン酸で自然な丸みをつくることで、表情全体が柔らかく見え、親しみやすい雰囲気へと整えることができます。
横から見たときのラインも美しく整うため、写真を撮る機会が多い方や、横顔のバランスが気になる方にとってもうれしい変化が期待できます。丸みのある額は若々しさの象徴でもあり、エイジングケアとして取り入れる方も増えています。
気になる横ジワを目立たなくする
年齢とともに深くなっていく額の横ジワ。表情を作るたびに目立つシワは、疲れた印象や老けた印象につながってしまいます。ヒアルロン酸を注入すると、内側から皮膚が持ち上げられて、シワの溝が浅くなります。
深く刻まれたシワも、ボリュームを補うことで滑らかになり、若々しい額を取り戻せます。水分を保つ力も持っているため、肌の質感そのものが改善されることも期待できます。
顔のバランスが整って見える
額は顔の中でも大きな面積を占めるため、この部分の形が整うだけで目鼻立ちとの調和が生まれ、全体の印象が大きく変わります。
丸顔が気になる場合は額の上部に丸みをつくることで縦のラインが強調され、すっきり見えるように。反対に、面長が気になる場合は、額〜こめかみ部分の影になる部位へバランスよく注入することで縦の強調を減らし、よりバランスの良い印象に整えることができます。
忙しい日常でも受けやすい
メスを使う施術と違い、ヒアルロン酸注入は体への負担が少ないのが魅力です。施術時間が短く、ほとんどダウンタイムがないため、仕事や家事で忙しい方でも受けやすい施術といえます。施術当日から普段通りの生活に戻れる方がほとんどです。

注入量と効果の持続について
目的に応じた量を選ぶ
おでこに入れるヒアルロン酸の量は、何を改善したいかで変わります。部分的なシワや凹みを整えるなら1〜2cc程度で十分なことが多く、ピンポイントの調整に向いています。
額全体にふんわりとした丸みを出したい場合は、2〜4cc程度が目安になることもあります。骨格や目指す丸みの程度によって最適な量は個人差が大きいため、カウンセリングでしっかり相談しましょう。
初めての方は少なめから始め、必要に応じて追加する「段階的な調整」がおすすめです。一度に多量を入れると不自然に見えやすいので、自然な仕上がりを重視して慎重に決めることが大切です。
効果は半年から2年ほど続く
ヒアルロン酸の持続期間は、使用する製剤や体質によって異なりますが、およそ6ヶ月〜2年が目安です。製剤ごとに硬さや持続性が違うため、目的に合ったものを選ぶことが大切です。
ヒアルロン酸は急に元に戻るのではなく、時間をかけて少しずつ吸収されます。効果を長く保ちたい場合は、定期的に追加注入することで理想の額をキープできます。
おでこのヒアルロン酸注入はこんな方に
額が平らで立体感がない方
もともとの骨格で額が平らだったり凹んでいたりする方に適しています。ヒアルロン酸でやさしくボリュームを足すことで、顔に立体感が生まれ、表情にメリハリが出ます。横顔のシルエットも整うため、写真映えも良くなります。前髪で額を隠していた方も、自信を持って額を出せるようになるかもしれません。丸みのある額は女性らしさをグッと引き立て、華やかな印象もプラスされます。
額の横ジワが目立つ方
表情を作るたびに寄る横ジワが気になる方に適しています。年齢とともに深くなっていくシワも、内側からボリュームを補うことで目立ちにくくなります。額ボトックスと併用すると、表情ジワの動き自体も抑えられるため、よりシワが目立たなくなります。シワが浅くなると若々しい印象になるだけでなく、メイクのノリも良くなり、顔全体が明るく華やかに見えます。
額の凹凸が気になる方
生まれつき額に凹みがあったり、部分的にデコボコしていたりする方にもおすすめです。凹んだ部分にヒアルロン酸を注入することで、滑らかで均一な額に整えることができます。光の当たり方で陰影が気になっていた方も、凹凸が整うことで自然で柔らかな印象の額に仕上がります。
柔らかい印象になりたい方
顔が硬く見えたり、きつい印象を与えがちで悩んでいる方にもおすすめです。額に丸みを加えることで、表情全体が柔らかく、優しい印象に。第一印象をやわらげたい方や、より親しみやすく見られたい方に適した施術です。

よくある質問
Q: おでこのヒアルロン酸注入のデメリットは?
A: 効果は永久ではないため、理想の形をしっかりと保ちたい場合は、定期的なメンテナンスが必要です。また、注入量が多すぎると不自然に膨らんで見えたり、技術が十分でない場合は表面が凸凹することがあります。また、何度も繰り返し注入しているうちに、自分では不自然さに気づきにくくなり、いわゆる「ヒアル顔」になってしまうリスクもあるため、医師とよく相談しながら適切な量を守ることが大切です。
Q: おでこのヒアルロン酸は痛いですか?
A: 施術中の痛みが心配な方もご安心ください。まず笑気麻酔でふわっとリラックスした状態にすることで、注射のチクッとした感覚を和らげます。痛みに弱く不安が強い方には、神経ブロック麻酔を併用することをおすすめします。この麻酔は額全体の感覚を一時的に鈍らせるため、痛みを感じず快適に施術を受けられます。
ヒアルロン酸注射後は、針を刺した部分に触れると少し痛みを感じることがあります。また、注入した箇所には軽い違和感が残る場合がありますが、通常は2〜3日ほどで落ち着きます。
Q: ダウンタイムはどのくらいですか?
A: 額は血管や神経が多く通っているため、他の部位より腫れや赤みが出やすいことがあります。軽い腫れや赤みは数日で落ち着き、内出血が出た場合も1〜2週間ほどで自然に消えていきます。ほとんどの方は施術当日から普段通りの生活が可能で、前髪で隠せる部位なので目立ちにくいのも安心です。
Q: 施術後に気をつけることは?
A: 施術後数日間は、激しい運動や長風呂、サウナなどで体温が上がることは控えましょう。血流が良くなると腫れや内出血が出やすくなる場合があります。お酒も同じく血流を促すため、当日から数日は控えてください。また、注入部分を強く押したりマッサージしたりするのも避けましょう。ヒアルロン酸が意図しない方向に広がると、形が崩れる原因になります。洗顔やスキンケアは優しく行い、触りすぎないように注意してください。
Q: 脂肪注入とどちらがいいですか?
A: ヒアルロン酸注入と脂肪注入には、それぞれメリットとデメリットがあります。
ヒアルロン酸は施術時間が短く、ダウンタイムもほとんどないため、手軽に受けられるのが魅力です。ただし効果は永続的ではありません。
脂肪注入は自分の体から採取した脂肪を使うため、定着すれば長期間効果が持続します。しっかり丸くしたい場合は、2回に分けて注入するのが理想とされます。ただし、脂肪を採取する手術が必要で、ダウンタイムも長めです。また費用もヒアルロン酸より高額になり、定着率には個人差があります。
まずは手軽に試せるヒアルロン酸から始め、より長期的に丸みを持たせたい場合や仕上がりを安定させたい場合に脂肪注入を検討する、という選択もおすすめです。

理想の額を目指して
丸くなめらかな額になることで、顔全体の印象が柔らかくなり、女性らしさや親しみやすさもアップします。おでこのヒアルロン酸注入は、手軽にフェイスラインの印象を整えられる施術で、額の凹みやシワが気になる方、表情を柔らかく見せたい方に特におすすめです。
手軽に理想の額を手に入れたい方は、まずカウンセリングで自分の希望や悩みをしっかり相談してみましょう。自分に合ったプランで、毎日の表情に自信を持てるようになります。
医師 渡辺 佳奈
東京慈恵会医科大学救急科を経て、都内美容皮膚科で経験を積む。
患者様が自分の素顔を好きになるお手伝いをライフワークとし、丁寧な診療を心がけている。レーザー、ドクターズコスメの知識を豊富に持ち、注入治療、外科手術も得意とする。
ポジティブエイジングとナチュラルな健康美をテーマに抗加齢学、美容皮膚科学の研鑽に励む。