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顔の脂肪注入が定着しない原因は?定着率を上げる方法と知っておくべきこと

顔への脂肪注入は、自分の脂肪を使って自然なふくらみや若々しい印象を取り戻せる施術です。またヒアルロン酸と異なり、定着してしまえば半永久的な効果が期待できるのも大きな魅力です。

しかし、脂肪は生きた細胞のため、注入したすべてが残るわけではありません。部位や体質によって定着率には個人差があり、「思ったほど変化がなかった」「時間が経つと元に戻った気がする」と感じる方もいます。このコラムでは、脂肪注入が定着しにくい理由と、仕上がりを安定させるために知っておきたいポイントをわかりやすく解説します。

顔の脂肪注入はなぜ定着しにくいのか

定着率は一般的に50〜70%程度

脂肪注入で最も重要なのは、注入した脂肪のすべてが定着するわけではないということです。一般的な定着率は50〜70%程度とされており、残りの30〜50%は注入後に体に吸収されてしまいます。

施術直後はふっくらと理想的な状態に見えても、時間が経つにつれて吸収が進み、3〜6ヶ月後には注入した量の半分程度になることも珍しくありません。この定着率を理解せずに施術を受けてしまうと、「思ったより変わらなかった」と感じてしまうのです。

個人差がある

定着率には個人差があり、同じ施術を受けても、定着率が70%以上になる方もいれば、30〜40%程度にとどまる方もいらっしゃいます。

もともと脂肪がつきやすい体質の方や、血流が良好な方は、定着率が高くなる傾向があります。一方、痩せ型で脂肪がつきにくい体質の方や、代謝が高い方は、注入した脂肪が吸収されやすく、定着率が低くなることがあります。

動きが多い部位は定着しにくい

顔の中でも、表情筋の影響を受けやすい部位は定着率が低くなる傾向があります。ほうれい線や口元など、日常的に動きの多い部位では、注入した脂肪が表情の変化によって圧迫されたり移動したりするため、定着しにくくなります。

一方、頬、こめかみ、目の下などは動きが少ないため、比較的定着率が高く長期的な効果が期待できます。このように部位ごとの定着率の違いも事前に理解しておくことが大切です。

定着しない主な原因

脂肪の質が悪い

脂肪注入で大切なのは、注入する脂肪の質です。採取した脂肪には、死んだ脂肪細胞や老化した脂肪細胞、血液や麻酔液、細胞の破片などが含まれています。こうした不純物が多いと、移植した脂肪細胞に十分な栄養や酸素が届かず、定着せずに壊死してしまう可能性が高まります。

注入量が多すぎる

せっかく脂肪を注入するのだからと、一度に大量に注入すると、中心部分まで血流や栄養が届かず、脂肪が壊死してしまうことがあります。脂肪細胞は周囲の組織から新しい血管が伸びることで生き残りますが、塊で注入すると中心部には血管が届きにくくなるのです。

さらに、皮膚が伸びにくい部位に大量の脂肪を入れると、脂肪や皮膚に負荷がかかり、圧力で脂肪細胞が潰れてしまうこともあります。

注入位置や層が適切でない

脂肪を注入する層の深さや位置も、定着率には大きく影響します。浅すぎると皮膚の表面に凹凸ができやすく、脂肪がうまく定着しないだけでなく、しこりができるリスクも高まります。

体質・血流・生活習慣の影響

脂肪注入の定着率は、施術の技術だけでなく、その方の体質や普段の生活習慣にも影響を受けます。例えば、代謝が高い方や血流が滞りやすい体質の方、冷え性の方は、注入した脂肪が生き残りにくく、定着率が下がってしまうことがあります。

また、喫煙は血管を収縮させて血流を悪くするため、脂肪に十分な栄養が届かず吸収されやすくなる大きな要因です。さらに、施術の前後に無理なダイエットを行うと、栄養不足や体重変動によって定着がうまくいかないこともあります。

術後の過ごし方に問題がある

施術後の過ごし方も、脂肪の定着を左右する大切なポイントです。注入した部位を強く押したりマッサージしたりすると、脂肪が動いてしまったり血流が妨げられ、うまく生着しない原因になります。

また、激しい運動やサウナ、長時間の入浴など、体の代謝を大きく上げる行動も脂肪が吸収されやすくなるため控えたほうが安心です。さらに、うつ伏せ寝のように注入部位へ圧がかかる姿勢も、定着の妨げになることがあります。

脂肪の定着率を上げる方法

CRFなどの高品質な脂肪を使う

定着率をしっかり高めたい場合、まず大切なのは“どんな脂肪を使うか”です。

特にコンデンスリッチファット(CRF)は、採取した脂肪を遠心分離し、特許取得のウェイトフィルターで圧をかけながら不純物をしっかり取り除けるのが大きな特徴です。この工程によって、生き残る力の強い脂肪細胞だけが濃縮され、定着しやすい状態になります。また、すべての作業が密閉されたシリンジ内で完結するため、外気に触れて菌やホコリが入り込む心配がない点も安心材料のひとつです。

ネクサスクリニックでは、このCRF法を必須として採用しており、より高い安全性と高い定着率を目指した脂肪注入をご提供しています。

経験豊富な医師を選ぶ

脂肪注入の結果は、脂肪の扱い方や注入の手順によって大きく変わります。採取した脂肪の精製方法、注入する層の深さ、量の調整など、それぞれを丁寧に行うことで、脂肪が新しい環境で生き残りやすくなります。
こうした工程がしっかり行われているかどうかは、仕上がりを左右する大切なポイントです。カウンセリングでは疑問点を安心して相談でき、説明に納得できるクリニック・医師を選ぶことが大切です。

術後の過ごし方を守る

施術後の過ごし方は、脂肪の定着に大きく影響します。まずは無理をせず、術後1〜2週間は体をしっかり休ませましょう。激しい運動や長時間の立ち仕事は血流が乱れ、脂肪が落ち着きにくくなるため控えることが大切です。

注入部位を押したりマッサージしたりするのも避けてください。脂肪が動くと血流が届きにくくなり、定着率が下がってしまいます。特に術後3ヶ月ほどは、圧がかかる姿勢や刺激に注意しましょう。

食事は極端なダイエットを避け、バランスの良い内容を心がけることが大切です。体重の大きな変動も定着に影響します。さらに、喫煙は血流を悪化させるため禁煙が必須です。サウナやホットヨガ、過度な飲酒など代謝を大きく上げる行動も控えると、より良い結果につながります。

ボトックスとの併用

額や顎など、表情の動きが多い部位への脂肪注入では、ボトックスを併用することで定着率を高めることができます。ボトックスは筋肉の動きを抑える効果があるため、注入した脂肪が表情の変化によって移動したり圧迫されたりすることを防ぎます。

医師と相談しながら、ボトックスとの併用を検討するとよいでしょう。また、定着率を上げるポイントの他にも、後悔しないために知っておくべきポイントも是非参考にしてみてください。

顔の脂肪注入で後悔しないために|よくある後悔と事前に知っておくべきこと

脂肪注入で理想の定着を叶えるために

顔の脂肪注入で定着しない原因には、脂肪の質や注入量、注入位置、そして術後の過ごし方など、いくつかのポイントがあります。体質や生活習慣、注入する部位によっても差が出るため、個人差は避けられません。

定着率を高めるには、コンデンスリッチファット(CRF)のような良質な脂肪を使い、少量ずつ丁寧に注入することが大切です。術後は禁煙や体重の安定、注入部位への圧迫を避けるなど、正しい過ごし方も欠かせません。

脂肪注入は、正しく行えば半永久的にふっくらと若々しい印象を手に入れられる施術です。疑問や不安はカウンセリングでしっかり相談して、理想の顔を目指しましょう。

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この記事の監修者
酒井 知子

院長 酒井 知子

外科領域では特に二重埋没を得意とする。Instagramでお馴染みの“バレづらい魔法の二重術”は、連日全国から患者様が殺到するほどの人気ぶりで、症例数は年間3000件以上にも及ぶ。
その他、糸リフトや注入治療、若返り施術を数多く経験。
またレーザーやドクターズコスメなどの美容皮膚科領域に関しても深い知識を持ち、全国から幅広い層のファンを集めている。プライベートでは1児の母。管理栄養士から医師への転身という異色の経歴を持ち、体の内面と外面の両方から美しさを実現するスペシャリスト。趣味は料理。