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ジュベルックは危険?しこりのリスクと正しい知識で、安心できる美肌治療を。

ジュベルックとは?基本のおさらい

まず、ジュベルックの主成分について整理しておきましょう。

ジュベルックは、PDLLA(ポリ乳酸)という再生促進作用をもつ粒子と、非架橋ヒアルロン酸という柔らかな保湿成分が合わさった注入剤です。PDLLAは、植物由来の乳酸を原料に作られた非常に安全性の高い素材で、体内でゆっくりと分解されながらコラーゲンやエラスチンの産生を促します。一方、非架橋ヒアルロン酸は、その名の通り架橋処理をしていないため、非常に柔らかく、肌へのなじみが良いのが特徴です。

注入後すぐに変化が見えるヒアルロン酸注入とは異なり、ジュベルックは「肌の土台を作り直す」ような治療。施術から2~3週間後から少しずつ効果が現れ、肌のハリ・弾力アップ、毛穴の引き締まり、ニキビ跡や小ジワの改善など、複合的な効果が期待できます。

※【完全ガイド】ジュベルックの効果とは?別の記事を見る


「しこりができる」という声の正体は?

ジュベルックに対して「しこりができるのでは?」という不安が聞かれることがありますが、実はその原因の多くは“別の製剤”にあります。

特に混同されやすいのがPLLA(ポリ-L-乳酸)製剤である「McCOOM(マックーム)」。こちらは、主にポテンツァの専用導入薬剤として使用されるケースが多く、注入ではなく皮膚表面への導入が前提の製剤です。

PLLAはジュベルックと似た素材ながらも、粒子の構造が異なります。結晶構造が強いため水分を吸収しづらく、体内での分解に時間がかかる特性があります。そのため、誤って注射などで深く注入してしまうと、粒子が局所に残り、炎症やしこり(皮下硬結)を起こすリスクがあるのです。

このように、本来注入に適さない製剤を誤って使ってしまったり、製剤の構造の違いを理解しないまま施術を行うことが、しこりの原因となってしまうケースがあるのです。

ジュベルック(PDLLA)はしこりリスクが低い理由

それでは、ジュベルックに含まれるPDLLAはどうなのでしょうか?

PDLLAは、PLLAに比べて粒子が丸く、内部が“網目構造”になっているのが大きな特徴です。この構造により、水分が浸透しやすく、分解が緩やかかつ均一に進むため、過剰な炎症を起こすことなくコラーゲン生成を促すことができます。また、PDLLAの粒子は酸の放出量も低いため、組織への刺激がマイルド。これが、しこりや硬結といった副反応が起きにくい理由です。

さらにジュベルックは、アメリカ(FDA)、ヨーロッパ(CEマーク)、韓国(MFDS)といった各国の公的な医療機関から安全性の認可を受けている注入剤です。国際的な基準をクリアしている点も、安心して選べるポイントのひとつです。


それでもリスクがあるとすれば?原因と対策

安全性の高いジュベルックでも、正しく取り扱わなければリスクがゼロとは言い切れません。しこりなどの副反応が生じる可能性として、次のような要因が挙げられます。

不適切な製剤の作成方法

ジュベルックは粉末の薬剤のため、施術前に適切な方法で溶解・撹拌(かくはん)して使用する必要があります。この際、メーカーが推奨する溶解量・撹拌機械・撹拌時間を守らずに作成してしまうと、粒子が均一に分散せず、塊として肌内に残ってしまうことでしこりの原因となります。

注入技術

注入する深さ(層)や量が不適切だった場合も、薬剤が局所に偏り、硬さを感じるリスクが高まります。特に肌の浅い層や、皮膚が薄い部位への注入では、繊細なテクニックが求められます。


製剤管理が重要。当院の作成課程のこだわり

こうしたリスクを最小限に抑えるため、当院ではジュベルックの取り扱いに際して、製剤管理に徹底的にこだわっています。

まず、予約状況に応じてその日の使用量を事前に正確に計算し、当日必要な分のみを調整しています。そして、施術直前まで一定速度で撹拌を続けることで、常に最も安定した状態の製剤を注入できるよう準備しています。

また、溶解水の量・温度・注入のスピードなども、すべてメーカー推奨に基づいたプロトコルに従って管理しており、どの施術でも安定した品質の薬剤を使用できるよう徹底しています。


ジュベルックは“正しい知識と技術”で活きる治療

ジュベルックは、効果と安全性を兼ね備えた非常に優秀な再生注入治療ですが、製剤作成・注入技術・施術環境の3つが正しく整っていることが前提です。

そのため、ジュベルックを受ける際は、経験豊富な医師または看護師のもとで、安全管理が徹底された医療機関で行うことがとても大切です。製剤の正しい取り扱い、注入に適した技術、そして万が一のリスクに備えたアフターケアまでしっかり行えるクリニックであれば、しこりなどの副反応を心配しすぎる必要はありません。正しい情報と信頼できるクリニックを選ぶことで、その効果を安心して最大限に引き出すことができます。

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この記事の監修者
渡辺 佳奈

医師 渡辺 佳奈

東京慈恵会医科大学救急科を経て、都内美容皮膚科で経験を積む。
患者様が自分の素顔を好きになるお手伝いをライフワークとし、丁寧な診療を心がけている。レーザー、ドクターズコスメの知識を豊富に持ち、注入治療、外科手術も得意とする。
ポジティブエイジングとナチュラルな健康美をテーマに抗加齢学、美容皮膚科学の研鑽に励む。