銀座 美容外科 ネクサスクリニック 10:00-18:30(不定休)

ローマピンクの副作用と安全な施術のために知っておくべきこと

前回のコラムでは、ローマピンクの概要についてお話しさせていただきました。100%植物由来の成分を使用し、針を使わずにメラニン色素にアプローチするこの最新の美容施術は、多くの女性から注目をいただいております。しかしながら、どのような美容施術にも起こりうる副作用やリスクがございます。本日は、ローマピンクを安心してお受けいただくために、副作用と注意点について詳しくご説明いたします。

▶︎ ローマピンクの効果・特徴について

ローマピンクのメカニズムと副作用の関係性

専用のセラムを塗布し、LELライトを照射することで、くすみや黒ずみの原因となるメラニン色素を浮き上がらせるのがローマピンクの特徴です。このメラニンを浮上させるプロセスで、皮膚のターンオーバーが促進されるため、一時的に皮膚に変化が現れることがあります。これらの変化は、施術が正常に働いている証拠でもありますが、事前に知っておくことで不安を軽減できるでしょう。


起こりうる副作用について

一般的な副作用

ローマピンクの施術後に現れる可能性がある副作用には、以下のようなものがございます。

赤みやひりつきは施術直後から1週間程度続くことがあります。これは皮膚が活性化している証拠でもあり、多くの場合は自然に治まります。また、皮剥けについても同様の期間で見られることが多く、特に唇の場合は3〜7日でかさぶたが形成され、その後徐々に剥がれ落ちていきます。

その他にも、かゆみや腫れ、熱感、乾燥なども起こる可能性があります。これらの症状は個人差があり、皮膚の状態や体質によって現れ方が異なります。

重篤な副作用のリスク

まれではありますが、オーバーピールや色素沈着といった重篤な副作用が起こる場合もございます。オーバーピールとは、皮膚が過度に剥がれすぎてしまう状態で、適切でないアフターケアや、施術前の肌状態が不適切だった場合に起こることがあります。また、施術後の紫外線対策を怠ったり、無理に皮を剥いてしまったりすると、かえって色素沈着を起こしてしまう危険性もあります。


施術をお受けいただけない方について

安全にローマピンクをお受けいただくために、以下の条件に該当する方は施術をお断りさせていただいております。

アレルギーに関する制限

アボカドエキスやザクロエキスが含まれているため、これらにアレルギーをお持ちの方は施術をお受けいただけません。特にアボカドはラテックス(ゴム手袋などに含まれる成分)アレルギーをお持ちの方にみられることが散見される為、ラテックスアレルギーの方も十分な注意が必要です。

妊娠・授乳に関する制限

妊娠中の方、妊娠の可能性がある方、授乳中の方、卒乳後3ヶ月以内の方は、ホルモンバランスの変化により予期しない反応が起こる可能性があるため、施術をお控えいただいております。

皮膚疾患や感染症

施術部位に重篤な皮膚疾患や感染症がある方、真菌性疾患やヘルペスなどがある方も、症状の悪化を防ぐため施術をお受けいただけません。また、性感染症をお持ちの方についても同様です。

その他の制限事項

強い日焼け後や、これから日焼けする予定がある方は、皮膚の状態が不安定になりやすく、副作用のリスクが高まるため施術をお控えいただいております。生理中の方についても、外陰部の施術のみお断りさせていただいております。


注意が必要な方について

施術は可能ですが、特に注意深い管理が必要な方々もいらっしゃいます。

肌の状態による注意点

皮膚に炎症や傷がある方は、炎症の程度によって施術の可否を判断いたします。軽微な炎症であっても、施術により悪化する可能性があるため、医師の診断のもとで慎重に検討いたします。

アレルギー体質の方については、事前のパッチテストを実施し、安全性を確認してから施術を行います。糖尿病をお持ちの方は、創傷治癒が遅れる可能性があるため、より慎重なアフターケアが必要となります。

他の治療との相互作用

1か月以内に皮膚科レーザー治療や注射治療を行った方は、皮膚の回復状態を確認してから施術いたします。また、ハイドロキノンやレチノールをご使用中の方は、施術前後2週間は使用をお控えいただく必要があります。これらの成分は皮膚の感受性を高めるため、併用により予期しない副作用が起こる可能性が高いためです。

施術前の肌状態が結果を左右します

ローマピンクの効果と安全性は、施術前の肌状態に大きく左右されます。皮膚に強い炎症(アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、かぶれ等)や悪性腫瘍がある方や、体調不良(二日酔い、風邪、胃腸炎、疲労が強い、ヘルペス発症中、アレルギー症状が出ているなど)の状態では、予期しない反応が起こりやすくなります。

このため、施術前のカウンセリングでは、現在の肌状態だけでなく、体調や既往歴についても詳しくお聞かせいただいております。最適な施術時期を見極めることで、より安全で効果的な結果を得ることができるのです。

安全に施術を受けるための準備

事前の準備について

施術の2週間前からは、ハイドロキノン、レチノイン酸、ビタミンAが含まれる化粧品や塗り薬の使用をお控えください。また、施術箇所と周辺のエステ脱毛、医療脱毛、ワックス脱毛は、施術前1週間よりお控えいただいております。

唇の施術をお受けになる方は、当日の唇のメイク(口紅、リップティントなど)はお控えください。これらの準備を整えることで、施術の効果を最大限に引き出し、副作用のリスクを最小限に抑えることができます。

正確な申告の重要性

既往歴、現病歴、手術歴、使用中・内服中のお薬について、妊娠・出産・授乳について、アレルギー・お体で心配なことについて、必ずご申告ください。些細なことでも構いませんので、気になることがございましたらお気軽にお話しください。

事前の申告がない場合、予期しない副作用が起こる可能性があり、その際の責任を負いかねる場合がございます。患者様の安全を第一に考えているからこその確認事項でございますので、ご理解とご協力をお願いいたします。


医師による専門的な管理の重要性

現在皮膚炎を起こしている、傷がある、などローマピンクに適さない皮膚状態の方もいらっしゃいます。クリニックでは施術に適した状態かをドクターが診断しています。

エステサロンでも同様の施術が受けられる中で、あえてクリニックをお選びいただく最大のメリットは、医師による専門的な判断と管理にあります。万が一、副作用が現れた場合にも、迅速かつ適切な医療処置を行うことができるため、より安心して施術をお受けいただけます。

また、必要に応じて、施術の前後に皮膚科治療を行うことができますので、お肌の状態を最適に整えてから施術を行い、その後のケアも医学的な観点からサポートすることが可能です。

アフターケアの重要性

ローマピンクの施術後は、専用のアフターケアクリームを使用していただきます。このクリームには効果を持続させる成分が含まれており、正しく使用することで3〜5年間の効果持続が期待できます。

しかし、アフターケアクリームにはアルブチンが含まれているため、ハイドロキノンアレルギーをお持ちの方は反応を起こす可能性があります。このような場合も、事前のパッチテストで安全性を確認してからお使いいただいております。


安心してローマピンクを受けるために

ローマピンクは植物由来の成分を使用した安全性の高い施術ですが、どのような美容治療にも起こりうる副作用やリスクがございます。赤みや皮剥けなどの一般的な副作用から、アレルギー体質の方や特定の疾患をお持ちの方への注意点まで、事前に正しい知識を持つことが大切です。

施術前の肌状態や体調によって結果が左右されるため、カウンセリング時には些細なことでもお気軽にお話しください。また、ハイドロキノンやレチノールの使用中止、脱毛処理のタイミング調整など、施術前の準備も重要なポイントとなります。

美容医療において最も大切なのは、効果と安全性のバランスです。副作用のリスクを正しく理解し、適切な準備とアフターケアを行うことで、より満足度の高い結果を得ることができます。ご不明な点やご心配なことがございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

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この記事の監修者
河合 朝奈

医師 河合 朝奈

東京女子医科大学卒業後、総合病院にて形成外科の研鑽を積み、手術や皮膚科領域を含めた診療を担当。
その後複数の美容外科・美容皮膚科クリニックにて幅広く経験を積む。
レーザーを用いたシミ・ホクロ除去治療だけでなくアートメイク除去やタトゥー除去の綺麗に跡を残さない治療にこだわり、ヒアルロン酸での丸いおでこ形成、切らない小顔治療、ボトックスでの幸福感に満ちた表情作り、婦人科形成など得意とする。
親身で丁寧なカウンセリングと施術で患者様に寄り添うこと、安全で最善の美容医療を提供することをモットーとし、ナチュラルで魅力的な印象の仕上がりに患者様からの信頼も厚い。