
二重整形は美容整形の中でも、人気の施術です。施術の種類はいくつかありますが、二重埋没なら施術時間が少なくダウンタイムも短い、二重全切開なら半永久的に理想の二重が実現できるといったメリットがあります。目は顔の中でも印象を大きく左右するパーツといわれており、二重整形によって見た目が劇的に変化する方も少なくありません。
しかしその一方で、施術にはリスクや後悔につながる可能性があるのも事実です。この記事では、二重整形を検討している方に向けて、施術前に知っておきたい二重整形のデメリットやリスク、後悔しないためのポイントなどを解説します。
二重整形のメリット・デメリットとは?
二重整形にはさまざまなメリットがありますが、施術にはリスクや副作用といったデメリットも伴います。ここでは二重整形のメリットをあらためて解説し、その上でデメリットについてもご紹介します。
二重整形のメリット
二重整形には、自然で安定的な二重ラインが手に入るというメリットがあります。毎日アイプチやアイテープで二重を形成している方はメイクにかかる時間が大幅に短縮でき、まぶたや皮膚への負担を減らすことも可能です。
また、まぶたの形が整うことで、逆さまつ毛の予防・改善が見込めます。眼瞼下垂(がんけんかすい)気味の目が開きやすくなって視界が広がり、肩こりや頭痛の改善も期待できます。
そして、何よりのメリットは生活の質が向上することかもしれません。他人から見たら特に気にならないことでも、本人にとっては重大な問題ということは多々あるもの。理想の二重を手に入れることで、自信を持って日常生活を送れるようになれば、二重整形のメリットは大きいといえるでしょう。
二重整形のデメリット
一方で、二重整形にはデメリットやリスクがあることも知っておく必要があります。
手術である以上、腫れや内出血といったダウンタイムはつきものですし、感染症やドライアイといったリスクも避けられません。無理な二重幅のデザインを強行したり、医師の技術が不足していたりする場合は、逆に眼瞼下垂が悪化してまぶたが重くなることもあります。
二重埋没の場合は、抜糸すれば元の状態に戻せますが、二重全切開の場合は完全に自然な状態に戻すことはできません。また、医師のカウンセリング不足や技術力の差により、理想とは異なる仕上がりになることもあります。
また、術後の変化やダウンタイム中の腫れ、内出血などによって、施術したことがバレることもあるため、周囲に知られたくない方にとっては大きなデメリットとなるでしょう。
施術の種類で異なるデメリット

二重整形には、大きく分けて「二重埋没」「二重全切開」の2種類があり、それぞれに異なる特徴があります。ここでは施術ごとのデメリット見ていきましょう。
二重埋没のデメリット
二重埋没はまぶたに糸をかけて二重を形成する施術で、「メスを使わずダウンタイムが短い」として人気の高い二重整形です。しかし、リスクや注意点がないわけではなく、以下のようなデメリットに注意が必要です。
<二重埋没のデメリット>
・ダウンタイムがある
・デザインに制限がある
・糸が取れたり緩んだりする可能性がある
・回数に制限がある
二重埋没にもダウンタイムがあり、数日から数週間程度で目立たなくなりますが、その期間のスケジュールを調整する必要があります。また、糸をかけて二重のラインを形成するため、デザインにはある程度の制限があり、元々のまぶたの状態によっては二重幅が広いデザインなどは実現できないことも。
さらに、二重埋没で形成したラインは永遠ではなく、糸が緩んでラインが変化したり、糸が取れて元に戻ったりするリスクも押さえておかなければなりません。二重埋没は糸が取れたり緩んだりしてもやり直しが可能ではありますが、一般的には3回程度までとされています。それ以降は二重全切開など、ほかの施術方法を検討する必要があるでしょう。
二重全切開のデメリット
二重全切開は、まぶたの皮膚を切開して二重ラインを形成するため、仕上がりが安定しやすく、理想の形を長期間維持できる点が魅力です。しかしその一方で、術後の負担や修正の難しさなど、注意すべきデメリットもあります。
<二重全切開のデメリット>
・ダウンタイムが長い
・やり直しが難しい
・傷跡が残る
・費用が高い
二重全切開はメスを使った施術のため、ダウンタイムは長めで半年程度は見ておく必要があります。腫れや内出血が目立つ期間はそこまで長くありませんが、完成まで時間がかかることは考慮しておかなければなりません。
皮膚を切開して組織にアプローチして二重のラインを形成するため、やり直しができないことはデメリットといえます。修正は可能ですが、大きなデザイン変更や完全に元に戻すことはできません。切開の傷跡は完全に消えることはなく、目を閉じたときにうっすら見える程度には残るでしょう。二重埋没と比べて、術式が複雑で工程も多いことから費用が高くなることも押さえておくべきです。
二重整形で後悔するのはなぜ?

二重整形は理想の目元を手に入れる手段ですが、中には施術後に後悔する方もいるようです。ここでは、二重整形で後悔につながりやすい理由を3つ解説します。
理想の目元にならなかった
最も多い後悔の理由は、仕上がりが思い描いていた理想と違ったというものです。希望のデザインが伝わっていなかったり、医師の技術力不足によって、左右差が出たり不自然なラインになったりするケースもあります。
症例写真や口コミを確認し、信頼できる医師・クリニックを探すこと、カウンセリングで納得いくまで相談することが重要です。大切なのは、「誰に任せるか」です。広告や価格だけで選ぶのではなく、重要なのは自身との相性だということを念頭に置き、慎重に選びましょう。
周囲の反応が気になる
二重整形を受けたことで、他人の視線や反応が気になるようになったという声もあります。特に「二重整形したことをバレたくない」という方は、周囲の目が気になるかもしれません。
こういった場合、誰に何をいわれても「理想の目元」を叶えることを優先するのか、「整形がバレないこと」を優先するのか、価値観を整理することが大切です。バレないことを優先する場合は、控えめなデザインにとどめる、施術のしばらく前からアイプチやアイテープで二重にしておくなど、準備しておきましょう。
何より、自分の意思で選んだ施術に自信を持つことが重要です。二重整形は誰かのためではなく、自分のために行う美容医療であることを忘れないでください。
二重整形がバレたくないという方は下記の記事をご覧ください。
二重整形がバレバレ!?バレる二重の特徴とバレない対策を解説
再施術が必要になった
「思ったより早くラインが取れた」「修正が必要になった」など、再施術を余儀なくされるケースも後悔の原因となります。特に二重埋没は糸が緩んだり取れたりする可能性があるため、再施術のリスクはゼロではありません。
こうした事態を避けるためには、初回施術で満足できるように準備すること、まぶたの状態に合った施術法を選ぶことが重要です。
施術後のダウンタイムやアフターケアも、仕上がりやダメージの回復に大きな影響を与える要素。目元を清潔に保つ、決められた通院や検診を守る、腫れが引くまで激しい運動や飲酒を控えるといった基本的なケアを怠らずに行いましょう。
二重整形で後悔しないためには?

二重整形で満足のいく結果を得るためには、施術前の準備が重要です。以下のポイントを押さえておくことで、リスクを最小限に抑え、納得のいく結果につながります。
信頼できる医師・クリニックを見つける
二重整形で後悔しないためには、医師やクリニック選びがカギになります。「症例数が多く、技術力に定評のある医師か」「口コミやSNSでの評価が安定しているか」「実際の症例写真を見て、理想の仕上がりに近いか」といった観点から、信頼できる医師やクリニックを見極めましょう。
カウンセリングでしっかり希望や不安を伝える
施術前のカウンセリングは、仕上がりを左右する重要なプロセス。遠慮せずに自分の希望や不安を伝えることが大切です。萎縮せずに話せる医師を見つけることも、後悔しないために必要な準備といえるでしょう。
また、「ナチュラルな二重」「幅広めの平行二重」など、具体的な要望を伝えることで医師との認識のズレを防ぎやすくなります。「〇〇の芸能人のようになりたい」などでも良いですが、自身のまぶたの状態や骨格、筋肉のつき方から、まったく同じ目元にするのは困難です。経験豊富な医師であれば、まぶたの状態に合った最適な方法やデザインを提案してくれます。施術法を前提に考えるのではなく、「自分のまぶたには何が合うか?」を基準に、医師と相談しながらデザインを決めることが後悔を防ぐポイントです。
アフターケアを怠らない
施術後のダウンタイムやアフターケアも、仕上がりやダメージの回復に大きな影響を与える要素です。
目元を清潔に保つ、決められた通院や検診を守る、腫れが引くまで激しい運動や飲酒を控えるといった基本的なケアを怠らないようにしましょう。
自分の意思を持つ
大切なのは、自分がどうなりたいのか、どんな目元が好きなのかを明確にすることです。「周囲にすすめられたから」「流行っているから」といった理由で施術を受けると、後悔することがあります。
他人の評価や反応を過度に気にすると、自分の満足感を見失ってしまいます。二重整形はあくまでも自分のためにするものだという意識を持ちましょう。
後悔しない病院選びについては下記の記事をご覧ください。
二重整形で失敗しない病院選びのポイントを解説
埋没と切開はどちらがいい?

二重整形には大きく分けて「二重埋没」と「二重全切開」の2種類があります。どちらが優れているというわけではなく、自分のまぶたの状態や希望する仕上がりによって適した方法は異なります。特徴やメリット・デメリットを知り、自分に合った選択をしてください。
■二重埋没と二重全切開の違い
| 二重埋没 | 二重全切開 | |
| 施術方法 | まぶたに糸をかけて二重を形成 | 皮膚を切開して組織を切除し二重を形成 |
| 持続時間 | 約3~10年(取れる可能性あり) | 半永久的 |
| ダウンタイム | 2週間程度 | 2~3ヶ月程度 |
| 痛みや腫れ | 施術後に多少の腫れや痛みがあるが、軽度な場合が多い | 切開に伴う痛みや腫れが長引く場合あり |
| デザインの自由度 | 制限あり(まぶたの状態による) | 高い(幅広やカスタマイズ可能) |
| 傷跡 | 小さい(まぶたの裏に糸を通すため目立ちにくい) | 目元に切開跡が残ることがある(ただし、目立ちにくい) |
| 再施術の可能性 | 取れることがあるため、再手術が必要な場合あり | 半永久的なので再手術の必要性は低い(修正は可能) |
埋没と切開の違いや選び方については下記の記事をご覧ください。
埋没と切開はどっちがいい?二重整形の違いと選び方
二重整形はデメリットも知った上で選択を!
二重整形は、目元の印象を大きく変え、自分に自信を持つきっかけとなる美容医療です。しかしその一方で、リスクや後悔につながる要因もあります。
二重整形で後悔しないためには、信頼できる医師・クリニックを選び、まぶたの状態に合った適切な施術法を選ぶことが重要です。納得のいく選択ができるように、メリットとデメリットの両面を正しく理解した上で判断しましょう。
院長 酒井 知子
外科領域では特に二重埋没を得意とする。Instagramでお馴染みの“バレづらい魔法の二重術”は、連日全国から患者様が殺到するほどの人気ぶりで、症例数は年間3000件以上にも及ぶ。
その他、糸リフトや注入治療、若返り施術を数多く経験。
またレーザーやドクターズコスメなどの美容皮膚科領域に関しても深い知識を持ち、全国から幅広い層のファンを集めている。プライベートでは1児の母。管理栄養士から医師への転身という異色の経歴を持ち、体の内面と外面の両方から美しさを実現するスペシャリスト。趣味は料理。