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ボトックスで目が重くなる?原因と対処法

「ボトックスを打ったら目が重くなった」というお悩みを耳にすることがあります。シワ改善のために受けた施術で、予期せぬ症状が出てしまうと不安になりますよね。今回は、ボトックス施術後に目が重く感じる原因と、その対処法について詳しくご説明いたします。

ボトックスとは?

ボトックスは、「ボツリヌストキシン」という成分を使用した美容医療の注入治療です。
この成分には筋肉の収縮を緩和する働きがあり、表情の動きによってできるシワを改善・予防する効果があります。

具体的には、神経から筋肉へ送られる信号を一時的にブロックすることで、筋肉の過剰な動きをやわらげることができます。その結果、額・眉間・目尻といった表情ジワが出やすい部位でも、シワが寄りにくくなり、なめらかで若々しい印象を保つことができます。

効果の持続期間はおよそ3〜4ヶ月と言われています。筋肉の動きを完全に止めるのではなく、「自然な表情を保ちながら動きを緩める」ため、仕上がりが不自然になりにくい点も魅力です。

美容目的のボトックスは、注射のみで施術が完了する手軽さが特徴です。施術時間も短く、大きなダウンタイムがほとんどないため、忙しい方でも気軽に受けられます。その手軽さから、20代〜50代と幅広い年代の方に選ばれている人気の治療です。

目が重くなるのは額ボトックスが原因

ボトックス施術後に「目が重い」「まぶたが下がった気がする」と感じる方の多くは、額(ひたい)のボトックス注入が関係しています。

額には「前頭筋(ぜんとうきん)」という筋肉があり、この筋肉は眉を上げたり、額にシワを寄せたりする働きを持っています。この前頭筋の動きをボトックスで緩めることで、額のシワは改善されますが、筋肉の使い方や注入位置によっては、眉が下がりやすくなったり、まぶたが重く感じられたりすることがあります。

これらの症状は多くの場合一時的なもので、時間の経過とともに自然に改善しますが、原因を理解しておくことで、事前に防ぐことも可能です。

ここからは、ボトックス後に目が重くなる主な原因を詳しくご紹介します。

眼瞼下垂や目が開きにくい方

もともとまぶたを開ける力が弱い方や、眼瞼下垂がある方は、無意識に前頭筋を使って眉を上げることで目を開いています。このような方が額にボトックスを打つと、前頭筋のサポートが効かなくなり、目の開きがさらに悪化して「まぶたが下がった」ように感じることがあります。

額の真ん中より下に注入してしまった場合

額の下部、眉に近い位置にボトックスを注入すると、眉を上げる筋肉(前頭筋の下部)の動きが強く抑えられ、眉が下がりやすくなります。
その結果、まぶたまで重く感じることがあり、目元の印象に影響が出る場合があります。

自然な仕上がりにするためには、眉に近い範囲は避け、シワの原因となる上部・中央部分を中心に適量を注入することが大切です。

注入量や打ち方の問題

ボトックスには拡散する性質があるため、注入間隔が狭すぎたり量が多すぎたりすると、周囲の筋肉まで動きが抑えられることがあります。また、必要以上の量を注射すると、表情が硬くなったり、眉やまぶたが下がったりする原因になることもあります。

個人の筋肉の強さや表情のクセに合わせた、きめ細やかな調整がポイントです。

目が重くなったときの対処法

まずはクリニックに相談を

ボトックス施術後に目の重さを感じたら、まずは施術を受けたクリニックに相談することが大切です。症状の程度や原因を医師が診察し、適切な対応を提案してもらえます。

自己判断でのマッサージや処置は、かえって症状を悪化させる可能性がありますので、必ず医師の指示を仰ぐようにしましょう。

時間とともに自然に回復する

ボトックスの効果は永続的ではありません。一般的に、強い効果が現れるのは1ヶ月程度で、その後は徐々に弱まっていきます。目が重くなる症状も、早ければ1ヶ月、長くても3ヶ月程度で自然に改善していきます。

ボトックスの効果が薄れるにつれて筋肉の動きが戻ってくるため、時間の経過とともに症状は解消されていきます。我慢できる範囲であれば、焦らずに回復を待つことも選択肢のひとつです。

施術後の注意点を守る

施術後は、注入部位を強く押したり、マッサージしたりしないようにしましょう。ボトックスが意図しない部位に拡散してしまう可能性があります。施術当日は、激しい運動や長時間の入浴も控えることをおすすめします。

目が重くならないための予防策

自分の希望をはっきりさせる

ボトックス施術で額のシワを改善する際は、まず自分がどこまで仕上がりにこだわるかをはっきりさせることが大切です。

  • シワを優先して改善したいのか
  • 普段の生活での違和感を最小限にしたいのか

この意思によって、注入部位や量の調整が変わってきます。
施術前に自分の希望を医師にしっかり伝え、まぶたの開き方や前頭筋の使い方を確認してもらうことで、自然な仕上がりと日常生活での快適さの両立が可能になります。

経験豊富な医師を選ぶ

ボトックス施術は医師の技術と経験が結果を大きく左右します。顔の筋肉の構造や動きを熟知し、一人ひとりの状態に合わせた注入ができる医師を選ぶことが重要です。カウンセリングの際に、まぶたの状態や眉を上げる癖の有無をしっかり確認してくれる医師であれば、リスクを最小限に抑えた施術を受けることができます。

少量から始める

初めてボトックスを受ける方や、目が重くなることが心配な方は、少量から始めて様子を見るのもひとつの方法です。効果が不十分であれば後から追加することも可能ですが、多く入れすぎた場合は効果が薄れるまで待つしかありません。

特に額のボトックスは、額上部の位置に調整することで、目への影響を最小限に抑えることができます。

ボトックスの同時施術は慎重に

額や眉間など複数部位にボトックスを注入する場合、表情があちこち固くなって違和感を感じやすくなることがあります
特に眉を上げる力が強い方は、眉の動きのバランスが崩れることで、仕上がりが少し不自然に見える場合もあります。

初めての施術や不安な方は、注入部位や量の調整を医師に相談することで、自然な仕上がりを保ちながらリスクを最小限にできます。

安心してボトックスを受けていただくために

ボトックスで目が重くなる症状は、確かに起こりうる副作用のひとつですが、適切な技術と知識を持った医師による施術であれば、リスクを最小限に抑えることができます。

何より大切なのは、施術前のカウンセリングでご自身の状態をしっかりと医師に伝え、懸念点や不安なことを遠慮なく相談することです。まぶたの開きにくさや眉を上げる癖がある方は、その旨を必ず医師にお伝えください。

ボトックスに関するご不安やご質問がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

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この記事の監修者
富岡 さゆり

医師 富岡 さゆり

東邦大学大橋病院麻酔科を経て大手美容皮膚科で経験を積み、都内院長に就任。
自分自身がとても肌に悩んできた経験から「遠回りしない、適切な美容医療」で患者様を幸せにしたいと切に思って誠実な診療を心がけている。
治療機器や注入施術の豊富な経験はもちろんのこと、個々に合ったスキンケアや根拠に基づいた栄養医学で体内外から"歳を重ねても美しい肌"を患者様と共に作ることに励む。
注入やスレッドで似合わせアンチエイジングも得意とし、プライベートでは一児の母である。