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ポテンツァでもシミが消える?効果・回数・メカニズムを解説

シミ治療といえば、レーザーやIPLを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、最近注目を集めているのが「ポテンツァ」によるシミ治療です。

ポテンツァといえば「毛穴治療」のイメージが強いですが、実はシミやくすみなどの色素トラブルにも効果を発揮します。レーザーとは異なるアプローチで、肌の内側からシミの原因に働きかける新しい治療法について、今回は詳しくご紹介します。

ポテンツァとはどんな施術?

ポテンツァは、韓国のJeisys(ジェイシス)社が開発したマイクロニードルRF治療機です。
極細の針で肌に微細な刺激を与え、針先から高周波(RF)エネルギーを照射することで、肌の内側に働きかけるこれまでにない治療法です。

レーザーが光や熱エネルギーでメラニンを破壊するのに対し、ポテンツァは針と高周波の組み合わせで、メラニンを生み出す「根本」へアプローチします。
この“工場を止める”ような根本的アプローチこそが、ポテンツァならではの特徴です。

また、シミ治療におけるポテンツァでは、ドラッグデリバリーのような高エネルギーでの刺激ではなく、低エネルギー・低刺激でメラノサイトを抑制することが重要です。出力やモードを適切に使い分けることで、シミやくすみの色調改善が可能となります。

シミに効果的と言われるメカニズム

メラノサイトの活性を直接抑制できる

シミの正体は、メラニン色素が過剰に蓄積されたものです。そして、このメラニンを作り出しているのが、表皮の深層にある「メラノサイト」という細胞です。

従来のレーザー治療やIPLは、できてしまったメラニン色素をターゲットに破壊し、シミを薄くします。しかし、メラニンを作る工場であるメラノサイトはそのまま残っているため、紫外線やホルモンバランスの変化などの刺激があると、再びメラニンを作り出しシミが再発してしまうことがあります。

ポテンツァは、マイクロニードルを通じてメラノサイトの周辺に高周波RFの熱エネルギーを届けます。この熱エネルギーが、メラノサイトを破壊するのではなく、その活性を抑制してくれます。つまり、「メラニンを作る工場の稼働率を下げる」というアプローチで、シミができにくい肌へと導きます。

肌のターンオーバーを正常化

ポテンツァのマイクロニードル刺激は、肌の創傷治癒能力を高めてくれます。針で小さな穴を開けることで、身体が「傷を治そう」と反応し、肌の再生が活性化されるのです。

肌が再生されることで、ターンオーバーが正常化されて、古い角質やメラニン色素が自然に排出されやすくなります。既にできてしまったシミも、時間をかけて徐々に薄くなっていく仕組みです。

コラーゲン・エラスチンの生成促進

高周波RFの熱エネルギーは、真皮層でコラーゲンやエラスチンの生成を促します。コラーゲンやエラスチンは肌のハリや弾力に欠かせない成分です。これらが増えることで、肌のキメが整い、顔全体のトーンが自然に明るくなります。結果として、肌質が整い、シミや色素沈着も相対的に目立ちにくくなるという嬉しい効果が期待できます。

レーザー治療との決定的な違い

ポテンツァとレーザー治療の違いを、もう少し詳しく見ていきましょう。

アプローチ方法の違い

レーザーやIPLは、メラニン色素に光を当てて反応させ、色素を壊すことで「今あるシミ」を消す治療です。一方、ポテンツァはメラノサイトの活性を抑えることで、「シミができにくい肌」を作ることができます。

この違いは、治療後の再発リスクにも大きく影響します。レーザーでシミを消しても、メラノサイトが活発なままだと、紫外線やホルモンバランスの変化で再びシミができる可能性があります。しかしポテンツァなら、根本からアプローチできるため、シミの再発を抑えやすいのです。

白斑リスクの低減

レーザー治療で心配される副作用の一つに「白斑」があります。これは、メラノサイトが過剰に破壊されることで、肌の一部の色が白く抜けてしまう症状です。

一方のポテンツァは、メラノサイトを破壊せず、活性を抑えるだけの治療法のため、白斑が起こりにくいとされています。シミを改善したいけれど、白斑のリスクが気になる方にとっては、大きなメリットと言えるでしょう。

肝斑への安全性

肝斑は、強い刺激を受けると逆に濃くなってしまう厄介なシミです。特にIPLで治療をすると、かえって肝斑が悪化してしまうリスクが大きく、注意が必要でした。

これまで肝斑には低出力のレーザートーニングが主流でしたが、ポテンツァでも低刺激モードを選択することで、肝斑治療が可能になりました。トーニングも優れた治療法であることには変わりませんが、ポテンツァが加わることで、より幅広い選択肢の中から肌悩みに合った治療を選べるようになったのです。

▶︎ピコトーニングでのシミ治療について

こんな方に特におすすめ

ポテンツァのシミ治療は、以下のような方に特におすすめです。

レーザーやIPLで効果を感じなかった方

「何度もレーザー治療を受けても満足する結果が得られなかった。」と悩まれる方に、ポテンツァは新しい選択肢を提供します。レーザーとは異なるメカニズムのアプローチ方法のため、これまで効果を実感できなかった方でも、改善が期待できるのです。

ピコトーニングで「あと一声」の方

ピコトーニングで肝斑やシミが薄くなったものの、その後変化が止まってしまった…。そんな方もいらっしゃいます。「あと一声」だけ薄くしたいという方におすすめなのが、ポテンツァです。

ピコトーニングでメラニンを少しずつ減らしつつ、ポテンツァでメラノサイトの活性を抑える。この組み合わせにより、より根本的な改善が期待できます。

シミ治療と併用で美肌効果が欲しい方

ポテンツァは、マイクロニードルを使って肌にアプローチするため、シミや肝斑の改善だけれはなく、毛穴の引き締め、さらには赤みや肌質改善など、幅広い美肌効果が期待できます。さまざまな肌悩みに対応できるのが、ポテンツァの大きな強みです。

施術回数と間隔の目安

ポテンツァのシミ治療は、複数回の施術を重ねることで、より高い効果を実感できます。

推奨回数は5回以上

当クリニックでは、5回以上の施術を推奨しています。1回の施術でも効果を感じる方はいらっしゃいますが、メラノサイトの活性を継続的に抑え、肌質そのものを改善するためには、複数回の施術が必要なんです。

施術間隔

1ヶ月に1回の頻度で施術を受けるのが一般的です。メラニン色素が増える前に治療を重ねることで、治療効果を上げることができます。

効果を実感できる時期

ポテンツァの効果は、施術後すぐに現れるわけではありません。コラーゲンやエラスチンの生成、肌のターンオーバーには時間がかかるため、効果が現れるまで2〜4週間程度かかります。

また、肌治療は回数を重ねることでゆっくり改善していくため、複数回施術を行った上で評価することを推奨します。

ダウンタイムとアフターケア

ポテンツァは、マイクロニードルで針を刺す治療のため、ピコトーニングと比べるとアフターケアに少し制限があります。

施術当日から翌日

施術の6時間後に、施術部位を水で洗うことができます。ただし、24時間は化粧、日焼け止め、洗顔料やクレンジングの使用はできません。針を刺した直後の肌は非常にデリケートな状態のため、この期間は、肌への刺激を最小限に抑えることが大切です。

施術後の経過

施術直後は、軽い赤みや乾燥が見られることがあります。針を使う施術のため、ダウンタイムが強いイメージを持たれる方もいらっしゃいますが、シミ治療では低刺激モードで照射するため、ほとんどの場合翌日には気にならなくなります。日常生活への影響はほとんどなく、比較的、普段通りに過ごしていただきやすい施術です。

アフターケアについて

施術後の肌は紫外線の影響を受けやすく、シミができやすい状態になっています。施術後24時間以降は、日焼け止めの使用はもちろん、帽子やサングラスなどでしっかりと紫外線対策を行いましょう。

また、施術後の肌は乾燥しやすくなります。施術後6時間以内は、当院でお渡しするワセリンを使用していただきます。24時間経過後は、ご自身のスキンケアで十分に保湿を行い、肌のターンオーバーを整え、治療効果を高めましょう。この際、刺激の強い化粧品やスクラブなどは避け、肌に優しいケアを心がけてください。

レーザーで限界を感じたら、ポテンツァという選択肢を

レーザーやIPLで満足できなかった方、ピコトーニングで薄くなったけれどあと一歩の方、肝斑が再発してしまった方に、ポテンツァは新たな選択肢です。メラノサイトの活性を抑える根本的アプローチで、シミの改善と再発予防が期待でき、白斑のリスクも低く肝斑にも安全です。

長年悩んだシミも、適切な治療の組み合わせで改善への道が開けます。まずは一度ご相談ください。

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この記事の監修者
渡辺 佳奈

医師 渡辺 佳奈

東京慈恵会医科大学救急科を経て、都内美容皮膚科で経験を積む。
患者様が自分の素顔を好きになるお手伝いをライフワークとし、丁寧な診療を心がけている。レーザー、ドクターズコスメの知識を豊富に持ち、注入治療、外科手術も得意とする。
ポジティブエイジングとナチュラルな健康美をテーマに抗加齢学、美容皮膚科学の研鑽に励む。