
二重埋没を検討していて、「取れる可能性があること」が気になる方は多いでしょう。二重埋没の施術後、糸が取れた後でも二重の線がうっすら残ることがあります。これは、「まぶたに癖がついた」状態と言われ、しばらく続く場合もあれば、徐々に薄れて元に戻るケースもあります。
二重埋没は手軽な二重整形として人気ですが、糸が取れたり緩んだりするリスクがあるため、不安を感じる方も多いでしょう。一方で、癖がついて自然な二重が残るなら「そのままでもいいのでは?」と期待する声もあります。今回は、二重埋没後に「癖がついた」とはどういった状態なのかを解説し、糸が取れた場合の対応方法などについて解説します。
埋没法で癖がついたとはどういうこと?

「埋没法で癖がついた」とは、二重埋没で留めた糸が取れた後でも、二重のラインがまぶたに残っている状態を指します。糸でまぶたを折りたたむ状態が続くことで、皮膚や皮下組織に折れ目が癖づき、糸がなくなっても二重ラインが形成されたままの状態です。「折り目の跡が皮膚に記憶された状態」であり、まるで二重がそのまま定着したかのように見えるため、「このまま二重になって戻らないのでは?」と感じる方もいるでしょう。
ただし、この癖はあくまで一時的なものだったり、不安定だったりするケースも多く、時間とともにラインが薄れる可能性もあります。そのため、「癖がついた=半永久的な二重が完成した」とは限らない点に注意が必要です。
二重埋没とは
二重埋没とは、医療用の細い糸でまぶたを留め、二重のラインを作る整形手術の一種です。皮膚を切開せずに行えるため、ダウンタイムが短く、術後の腫れも比較的少ないことから、初めての二重整形として選ばれることが多い方法です。
しかし、二重埋没は永久的な効果は保証されず、時間の経過とともに糸が緩んだり、取れてしまったりする可能性があります。デザインの変更がしやすい点はメリットですが、二重ラインが不安定になったり消えてしまったりする可能性がある点はリスクです。
どういうときに糸が取れやすい?
二重埋没の持続期間は短ければ数ヵ月で取れる可能性がありますが、長いと10年以上も二重が保たれるケースもあります。どれだけ長持ちするかには個人差があり、以下のような条件下では糸が取れやすくなる可能性が高くなります。
・幅広いデザインにした
皮膚を大きく折りたたむため、糸にかかる負担が大きくなり、緩みやすくなります。
・まぶたに厚みがある
脂肪やむくみにより、糸で作ったラインが定着しづらく、糸が取れる原因となります。
・医師の技術力の差
適切な位置に糸が留められていなかったり、糸の結び方が甘かったりすると、外れるリスクが上がります。
・脂肪が増加した、むくみを繰り返した
生活習慣や体重の増減によってまぶたの状態の変化が激しいと、糸のテンションが保てず、外れやすくなります。
・まぶたに負担をかけた
こすったり引っ張ったりとまぶたに負担をかけ続ければ、糸が取れたり緩んだりするリスクは高まります。
癖がつくまでにはどれくらいかかる?

二重埋没で作られた二重のラインが、糸がなくなったあとでも残る=「癖がつく」には、一定の時間が必要です。個人差はありますが、最低でも術後3~6ヵ月以上経過してからでないと、まぶたに癖が定着する可能性は低いでしょう。
術後間もない段階は、糸が二重ラインを維持しているだけの状態であり、糸が取れればもとの一重や奥二重に戻るケースが多いのが実情です。また、施術から6ヵ月以上経過した後に糸が取れ、癖がついていたとしても、そのまま継続するとは限りません。時間経過で二重ラインが薄れる可能性は高く、再施術の検討が必要です。
最近では自然癒着法(韓国式)という、複雑に糸をかけることで自然にまぶた内部の癒着を促す方法もあり、取れにくい二重埋没を希望する方に選ばれることが増えています。自然癒着法でも糸が取れる可能性はありますが、癒着後は癖がつきやすいとされています。二重埋没で癖をつけたいという方は検討してみてください。
自然癒着法については下記をご覧ください。
自然癒着法(韓国式)にデメリットは?失敗しないための基礎知識
埋没で糸が緩んだり取れたりしたら放置していい?
糸が取れたり緩んだりする可能性がある二重埋没ですが、癖がしっかり定着しているなら、放置して問題ないケースが多いでしょう。特に見た目が気にならない場合は、無理に再施術する必要はありません。ただし、まぶたの状態は経年とともに変化するため、将来的にラインが薄れてくる可能性があることを考慮してください。
取れた糸がまぶたの表面から露出していたり、違和感や痛みがあったりする場合は要注意。放置すれば眼球を傷つけたり、感染症を引き起こしたりするリスクがあります。早めに医師やクリニックに相談することが重要です。
癖を気にしない二重ラインの形成なら

二重埋没は手軽に受けられるメリットがある一方で、糸が緩んだり取れたりすることで、二重がもとに戻るリスクがあります。「癖がついたら取れても大丈夫なのでは?」と期待する声もありますが、癖がつくかどうかは個人差があり、その後薄れていく可能性もあります。
もし、糸が取れるリスクや、もとに戻る不安を避けたいと考えるなら、より安定した結果が期待できる切開法(二重全開)を検討するのもひとつの選択肢です。
二重切開とは?
二重切開は、まぶたの皮膚を切開して、二重のラインを内部でしっかり固定する手術です。まぶたが厚い、皮膚にたるみがあるなど、二重埋没にあまり適さない方にも適応しやすく、何より半永久的な二重が形成できる点がメリットです。切開することで内部組織同士の癒着が生まれ、二重埋没のようにラインが薄れたり不安定になったりするリスクがありません。
ただし、切開を行うため、ダウンタイムは2~3ヶ月と長めです。デザインの修正は難しく、時間とともに目立たなくなりますが、傷跡が残る場合もあります。リスクやダウンタイムも考慮した上で、自分のライフスタイルや希望に合わせて、信頼できる医師と相談の上、適切な方法を選びましょう。
二重埋没で癖がついても油断は禁物!
二重埋没で「癖がついた」とは、糸が外れてもまぶたに二重のラインが残っている状態を指します。一定期間二重の形を維持することで、皮膚に折れ目が定着した結果ですが、必ずしも長期的に維持できるとは限りません。また、誰にでも癖がつくわけではなく、個人差が大きいのが実情です。癖がつくまでには少なくとも3~6ヵ月は必要とされ、その前に糸が外れた場合は、もとに戻るケースが多く見られます。
癖がついていれば放置しても問題ない場合もありますが、糸が露出している・違和感がある場合は、医師の診察を受けることが必要です。そして、より安定した二重ラインを望むなら、二重切開という選択肢も検討する価値があります。
自分に合った方法を選ぶためにも正確な情報を得て、信頼できるクリニックで十分にカウンセリングを受けた上で施術を決定しましょう。
院長 酒井 知子
外科領域では特に二重埋没を得意とする。Instagramでお馴染みの“バレづらい魔法の二重術”は、連日全国から患者様が殺到するほどの人気ぶりで、症例数は年間3000件以上にも及ぶ。
その他、糸リフトや注入治療、若返り施術を数多く経験。
またレーザーやドクターズコスメなどの美容皮膚科領域に関しても深い知識を持ち、全国から幅広い層のファンを集めている。プライベートでは1児の母。管理栄養士から医師への転身という異色の経歴を持ち、体の内面と外面の両方から美しさを実現するスペシャリスト。趣味は料理。