
ポテンツァが気になって調べてみると、クリニックごとに価格が大きく違い、「結局いくらが相場なの?「安いクリニック=お得と捉えていいの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
ポテンツァは、使用するチップや治療内容、回数によって費用に差が出やすい施術です。この記事では、ポテンツァの相場になぜ大きな差があるのかを解説しながら、価格だけで判断しないためのポイントについてもご紹介します。
ポテンツァの相場はどのくらい?料金の目安
全顔1回の相場:4万円〜10万円程度
ポテンツァの相場を調べると、価格に幅があることに驚かれる方も多いかもしれません。
この差が生まれる一番の理由は、ポテンツァが「一つの治療」ではなく、目的に応じてさまざまな治療方法を選べる機器だからです。違いについてはこの後、詳しく説明していきます。
部位別の相場
全顔ではなく、気になる部位だけ施術する場合は、費用を抑えることも可能です。
- 鼻のみ:2万円〜4万円程度
毛穴の開きや黒ずみが気になる方に人気の部位です。 - 頬のみ:5万円〜7万円程度
ニキビ跡やクレーター、毛穴の悩みに対応します。 - 額・あご・首など:3万円〜5万円程度
部分的に施術することで、初めての方でも始めやすい価格帯になります。
ポテンツァの相場に差が出る理由

使用するモードの違い(治療設計)
ポテンツァの価格に幅が出る最大の理由は、目的に応じて治療モードを使い分ける点にあります。
炎症ニキビを一つずつ治療するモードや、肝斑を中心とした色味改善を目的とするモードは、出力や設定が比較的マイルドなため、費用は抑えられる傾向があります。
一方、ドラッグデリバリーシステムを使用する治療は、価格が高くなりやすいのが特徴です。
針による刺激と高周波(RF)に加え、陰圧と陽圧を利用して薬剤を肌内部へ同時に届ける、より高度な治療設計が必要になるため、施術コストが上がります。
使用するチップの違い(機材)
同じ治療目的でも、どのチップを使用するかによって料金は変わります。
たとえば毛穴治療の場合、ドラッグデリバリー用のチップを使用するクリニックもあれば、マイクロニードルと高周波のみで対応するケースもあります。
チップ自体に価格差があるため、治療内容ごとにコース料金が分かれているのが一般的です。
「どんなモードで、どのチップを使うのか」という治療構成の違いが、価格差につながっています。
使用する薬剤の種類(ドラッグデリバリー)
ドラッグデリバリーで導入する薬剤にも、さまざまな種類があります。
マックームや成長因子系、肌育製剤と呼ばれる高品質な薬剤を使用する場合は、その分、費用が高くなる傾向があります。一方で、ヒアルロン酸やビタミンCなどは、価格を抑えやすい薬剤です。
医師・看護師の経験や技術
ポテンツァは、医師の診断力や設定指示、そして施術を行う看護師の技術によって、仕上がりに差が出やすい治療です。そのため、経験や症例数が豊富なクリニックでは、料金がやや高めに設定されていることもあります。しかしその分、安全性や効果の再現性が高く、安心して治療を受けやすい環境の可能性も高いです。
クリニックの立地・規模・雰囲気
ポテンツァの料金には、クリニックの立地や規模も影響します。都心部のクリニックは家賃や人件費が高いため、やや高めに設定されていることがあります。ただし、最新機器の導入や経験豊富な医師が在籍しているなど、料金に見合った価値が提供されていることも多いです。
また、クリニックによって施術スタイルや雰囲気が異なります。スタッフが一人ひとり丁寧に対応してくれるクリニックもあれば、回転率重視でスピーディーに進めるクリニックもあり、過ごし方や施術中の安心感も変わってきます。
施術回数と総額費用の相場

ポテンツァの標準的な回数
まず大切なのは、1回の料金ではなく、自分の肌にどのような変化を求めるかを考えることです。施術回数によって総額は変わるため、目標に応じたプランで相場を比較するのがポイントです。
悩み別回数の目安は下記の通りです。
- ニキビ跡・クレーター:5〜10回程度、深い凹凸を改善するには時間をかけた肌再生が必要です。
- 毛穴・小じわ:3〜5回で満足できることが多いです。
- 肝斑:3〜5回が基本ですが、濃さや範囲によって回数が増える場合があります。
総額料金や追加料金
また、施術費用に加え、初診料(3,000〜5,000円)や麻酔クリーム代(1,000〜3,000円)、薬代など別途発生するシステムのクリニックもあります。施術後のスキンケア用品やサプリメントの購入を勧められることもありますが、必須ではありません。
カウンセリングで肌の状態を確認し、必要な回数や総額をあらかじめ把握しておくことが、無理なく治療を続けるコツです。
相場より安い・高いクリニックの見極め方

安すぎる場合の注意点
相場よりも大幅に安い料金を提示しているクリニックには、注意が必要です。価格を下げないと集客ができない場合や、経験の浅い医師が診察・機械設定を行っていることもあります。ショット数が少なめで、平均より効果が出にくい施術になっていることもあります。安さだけに惑わされず、「なぜその価格で提供できるのか」「施術内容は適切か」を必ず確認しましょう。
高い場合に確認すべきポイント
相場より高めの料金設定のクリニックでも、それに見合った価値があり、納得できる内容であれば問題ないでしょう。本当に効果がある高品質の薬剤のみを使用していたり、医師の経験が豊富で治療に自信がある場合や、アフターケアがしっかりしている場合は、高い料金にも納得できるでしょう。
また、コースで契約した場合には、中間時点やコース終了時に肌の変化を評価してくれるかどうかも大切なポイントです。治療に対して誠実なクリニックであれば、きめ細やかなサービスを受けられる可能性が高いでしょう。
追加費用が発生するケース
広告で提示されている料金が、最低限の基本料金だけで、実際には追加費用が次々と発生するケースもあります。麻酔クリーム代、薬剤代、ドラッグデリバリー代、アフターケア代など、何が基本料金に含まれていて、何が追加料金になるのかを必ず確認しましょう。
ネクサスクリニックでは、麻酔クリームは施術料金に含まれており、基本的に後から追加料金が発生することはありません。
ネクサスクリニックの料金
費用を抑えながら効果的に受ける方法
セットプランやコース割引を活用
多くのクリニックでは、複数回セットのコースプランを用意しています。1回ごとに施術を受けるよりも、5回コースや10回コースを契約した方が、1回あたりの料金が割安になります。
ただし、最初から高額なコースを契約するのは不安という方もいらっしゃるでしょう。まずは1回試してみて、効果や施術の感じを確かめてから、コースを検討するのも良い方法です。
モニター制度の利用
一部のクリニックでは、モニター制度を設けています。施術前後の写真をホームページやSNSに掲載することを条件に、通常料金よりも安く施術を受けられます。
顔写真を公開することに抵抗がない方にとっては、費用を抑える良い方法といえます。ただし、モニター条件や写真の使用範囲については、事前にしっかり確認しましょう。
部位を絞る
最初から全顔で施術を受けるのではなく、最も気になる部位だけに絞って施術を受けることで、初期費用を抑えられます。
鼻だけ、頬だけといった部分施術で効果を実感してから、徐々に範囲を広げていくという選択肢もあります。予算に合わせて柔軟に計画を立てることが大切です。
相場だけでなく価値で選ぶことが大切

ポテンツァの施術料金は、クリニックや治療内容によって大きく異なります。安さだけで選ぶと、経験の少ない医師の治療提案であったり、ショット数が少なかったり、満足できない可能性もあります。一方で、少し料金が高めでも、使用する薬剤が高品質であったり、経験豊富な医師が施術を行い、カウンセリングや経過観察まで丁寧に対応してくれる場合は、より安心して効果を実感できます。価格だけで全て判断するのではなく、治療の質やクリニック全体のサポート体制まで含めて、総合的に価値を判断することが大切です。
医師 富岡 さゆり
東邦大学大橋病院麻酔科を経て大手美容皮膚科で経験を積み、都内院長に就任。
自分自身がとても肌に悩んできた経験から「遠回りしない、適切な美容医療」で患者様を幸せにしたいと切に思って誠実な診療を心がけている。
治療機器や注入施術の豊富な経験はもちろんのこと、個々に合ったスキンケアや根拠に基づいた栄養医学で体内外から"歳を重ねても美しい肌"を患者様と共に作ることに励む。
注入やスレッドで似合わせアンチエイジングも得意とし、プライベートでは一児の母である。