
医療脱毛の機械について調べていると、比較的新しい機種として「スプレンダーX」や「ジェントルマックスプロ」を見かけることが多いのではないでしょうか。NEXUSクリニックでは、毛質や肌質への対応力、照射方法、冷却機能などを踏まえ、医療脱毛機としてスプレンダーXを導入しています。
この記事では、スプレンダーXがどのような特徴を持つ脱毛機なのかをより分かりやすくするため、医療脱毛で広く使用されているジェントルマックスプロと比較しながら、それぞれの違いを解説します。
結論|どちらも実績のある熱破壊式の医療脱毛機
スプレンダーXとジェントルマックスプロは、どちらも熱破壊式の医療脱毛機です。
熱破壊式は、毛に含まれるメラニンにレーザーを反応させ、その熱を毛包へ伝えることで発毛に関わる組織へダメージを与える方法です。医療レーザー脱毛の代表的な方式のひとつで、アレキサンドライトレーザーやNd:YAGレーザーは長年にわたり使用され、臨床データも蓄積されています。
どちらか一方が明確に優れているというよりも、2波長の使い方やスポット形状、冷却方法など、機械の設計に違いがあります。まずは、それぞれの主な違いを比較してみましょう。
スプレンダーXとジェントルマックスプロの違いの比較
| 比較項目 | スプレンダーX | ジェントルマックスプロ |
|---|---|---|
| 波長 | 755nm(アレキ)+1064nm(YAG) | 755nm(アレキ)+1064nm(YAG) |
| 波長の使い方 | 2波長を連続照射(割合を調整可能) | 2波長を切り替えて使用 |
| 脱毛方式 | 熱破壊式 | 熱破壊式 |
| スポット形式 | スクエア(最大27×27mm) | 円形(最大24mm) |
| 冷却方法 | デュアル冷却(冷風+接触冷却) | DCDによる冷却ガス |
| 照射スピード | 最大3Hz | アレキ最大2Hz/Nd:YAG最大10Hz |
| 製造会社 | Lumenis社(イスラエル) | Candela社(アメリカ) |
どちらもアレキサンドライトレーザーとNdレーザーを搭載していますが、大きな違いは2つの波長の使い方です。スプレンダーXは2波長を組み合わせ、割合を調整しながら照射できるのに対し、ジェントルマックスプロは2つの波長を切り替えて使用します。
なお、Candela社のGentleシリーズには、ジェントルマックスプロのほか、ジェントルレーズプロ、ジェントルヤグプロ、ジェントルマックスプロプラスなど複数の機種があります。
最大の違いは2つの波長の使い方
スプレンダーXとジェントルマックスプロは、どちらも2つの波長を搭載していますが、その使い方に大きな違いがあります。

そもそもアレキサンドライトとNdは何が違う?
スプレンダーXとジェントルマックスプロは、どちらもアレキサンドライトレーザー(755nm)とNdレーザー(1064nm)の2波長を搭載しています。まずは、それぞれの波長の特徴から見ていきましょう。
アレキサンドライトレーザー(波長:755nm)
メラニンへの吸収率が高く、浅層〜中層に熱を届けやすい波長です。産毛や軟毛、中程度の太さの毛などに使用されます。
Nd:YAGレーザー(波長1064nm)
アレキサンドライトレーザーより波長が長く、より深い層まで熱が届きやすいことが特徴です。太く濃い毛や毛根の深い毛に向いており、また、アレキサンドライトレーザーと比較し、メラニンへの吸収が比較的少ないため、スキントーンが濃い方にも使用しやすい波長と注目されています。
スプレンダーXは2波長の連続照射が可能
スプレンダーXの大きな特徴が、「BLEND X(ブレンドエックス)」という技術です。
アレキサンドライトレーザーとNd:YAGレーザーを1回の照射で連続して届けることができ、肌質や毛質に合わせて2つの波長の割合を調整できます。異なる特徴を持つ2波長を組み合わせることで、幅広い毛質や肌質に合わせた照射がしやすい設計になっています。
ジェントルマックスプロは2波長を切り替えて使用する
ジェントルマックスプロもアレキサンドライトレーザーとNdレーザーの2波長を搭載していますが、照射時にはどちらか一方の波長を選択して使用します。毛質や肌質、施術する部位に合わせて波長を切り替え、それぞれの特徴を活かした照射ができることが特徴です。
連続照射と切り替え式で何が変わる?
スプレンダーXは、2つの波長の割合を調整しながら連続照射できるため、肌質や毛質に合わせて細かく組み合わせやすいことが特徴です。一方、ジェントルマックスプロは、アレキサンドライトまたはNdのどちらかを選択し、その波長の特徴を活かして照射します。
どちらが優れているというよりも、2波長をどのように使うかという点に大きな違いがあります。
スプレンダーXとジェントルマックスプロ|スポットサイズの違い
スプレンダーXとジェントルマックスプロでは、レーザーを照射する範囲の形や大きさ、照射スピードにも違いがあります。

スプレンダーXは最大27×27mmのスクエアスポット
スプレンダーXは、最大27×27mmの正方形(スクエア)のスポットを採用しています。正方形の照射面を並べるように照射できるため、照射範囲の重なりや隙間を抑えながら、広い範囲を効率よくカバーしやすいことが特徴です。ワキやVIOだけでなく、腕や脚、背中など広い部位の脱毛にも適しています。
ジェントルマックスプロは最大24mmの円形スポット
ジェントルマックスプロは円形のスポットを採用しており、最大24mmのサイズに対応しています。施術する部位に合わせてスポットサイズを変更でき、細かい部位から広い範囲まで照射できます。円形のため、実際の施術では照射範囲に隙間ができないよう重なりを調整しながら照射していきます。
スプレンダーXとジェントルマックスプロ|冷却システム
どちらの機種にも、レーザー照射時の痛みや熱傷のリスクを抑えるための冷却機能が搭載されています。

そもそもなぜ冷却する必要があるの?
医療レーザーは毛の黒い色素に反応して熱を発生させますが、その熱は皮膚にも伝わります。
照射する部分を冷やすことで、皮膚を熱から守りながらレーザーを当てやすくなり、痛みの軽減にもつながります。脱毛効果だけでなく、安全性を保つうえでも冷却は大切です。
スプレンダーXは冷風+接触冷却の2段階で冷やす
スプレンダーXは、照射時に冷たい風を当てる方法と、ハンドピースが触れる部分を直接冷やす方法の2つを組み合わせています。照射する部分を冷風で冷やしながら、肌に触れる部分も同時に冷却するため、レーザー照射時の熱や痛みを抑えやすい仕組みです。
ジェントルマックスプロは照射前に冷却ガスを噴射する
ジェントルマックスプロは、レーザーを当てる直前に冷却ガスを皮膚へ噴射し、瞬間的に肌の表面を冷やしてから照射します。スプレンダーXが冷風と接触冷却を組み合わせるのに対し、ジェントルマックスプロは冷却ガスを使って肌を冷やす点が大きな違いです。
スプレンダーXとジェントルマックスプロ|痛みの感じ方に違いはある?
脱毛時の痛みは、機種だけでなく照射する波長や出力、毛質、施術部位などによって大きく変わります。
痛みは機種よりも照射設定や部位によって変わる
スプレンダーXとジェントルマックスプロでは冷却方法や波長の切り替えなどの違いがありますが、どちらの方が痛くないと一概に比較することはできません。脱毛時の痛みは、レーザーの出力、毛の太さ・密度、施術する部位などによって変わります。特にVIOやヒゲなど太く濃い毛が多い部位では、レーザーが強く反応するため痛みを感じやすい傾向があります。
脱毛時の痛みを抑えるためにできること
施術前の肌状態を整えておくことも大切です。乾燥している肌は刺激を感じやすくなることがあるため、普段からしっかり保湿しておきましょう。また、日焼けを避ける、施術前に丁寧にシェービングをしておくことも重要です。剃り残しが多いと、皮膚表面に残った毛にもレーザーが反応し、熱さを感じやすくなることがあります。
痛みに敏感な方は、生理前後など普段より刺激を感じやすい時期を避けて予約するのもひとつの方法です。痛みが不安な場合は、笑気麻酔や表面麻酔が使用できるのかなども相談しましょう。
スプレンダーXとジェントルマックスプロはどんな人に向いている?

どちらも熱破壊式の医療脱毛機であり、単純に「どちらが上」と比較できるものではありません。設計や2波長の使い方が異なるため、それぞれ向いているケースがあります。
幅広い毛質・肌質をまとめて照射したいならスプレンダーX
スプレンダーXは、アレキサンドライトレーザーとNdレーザーを組み合わせ、その比率を調整しながら照射できます。
1つの部位の中でも毛の太さにばらつきがある場合や、全身脱毛のようにさまざまな毛質をまとめて照射したい場合に使いやすい機種です。また、最大27×27mmのスクエアスポットで広い範囲を効率よく照射できます。
毛質や部位ごとに波長をしっかり使い分けたいならジェントルマックスプロ
ジェントルマックスプロは、アレキサンドライトレーザーとNdレーザーを切り替えて使用します。比較的浅い毛にはアレキサンドライトレーザー、ヒゲやVIOなど深く太い毛にはNdレーザーというように、毛質や部位に合わせて使用する波長を明確に選びたい場合に向いています。
スプレンダーXとジェントルマックスプロで迷っている方へ
どちらも2波長を搭載した熱破壊式の医療脱毛機ですが、波長の使い方やスポット形状、冷却方法などに違いがあります。機種名だけを見るとどちらを選べばいいのか迷いやすいですが、実際には毛質や肌質、脱毛する部位によって向いている照射方法が変わります。
NEXUSクリニックでは、肌や毛の状態を確認したうえで、安全性と脱毛効果のバランスを見ながら照射条件を調整しています。「どの機械が自分に合っているのか分からない」「これまでの脱毛で効果を感じにくかった」など、気になることがあればお気軽にご相談ください。
医師 松元 美佳
愛知医科大学卒業後、総合内科診療を経て美容医療の分野へ。複数の美容クリニックで経験を重ねてきた。
ヒアルロン酸やボトックスを中心とした注入治療を専門とし、顔全体のバランスを見極めた設計を行う。アラガン社MDコードに基づく理論的アプローチを実践し、公式トレーナーとして医師指導も担う。解剖学に基づいた安全な手技と、0.1mm単位で注入量や角度を調整する精度で、違和感のない自然な仕上がりを得意とする。
カウンセリングでは、「どうなりたいか」という想いを軸に、その方にとって最適な治療方針をともに描いていく。