
スプレンダーXは、アレキサンドライトレーザーとNdレーザーの2波長を搭載した熱破壊式の医療脱毛機です。幅広い毛質や肌質に対応しやすい一方で、「デメリットはないの?」「肌トラブルや硬毛化は大丈夫?」と気になる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、スプレンダーXを受ける前に知っておきたい注意点やリスクを詳しく解説します。
結論|スプレンダーX特有の大きな欠点は少ない
スプレンダーXのデメリットとして挙げられるものの多くは、医療レーザー脱毛全般に共通するものや、熱破壊式という照射方式による特徴です。そのため、「スプレンダーXだからリスクが高い」という機械由来の原因が多いわけではありません。ただし、機械の特性上の限界・受けられない方・注意が必要な方を理解したうえで選ぶことが大切です。
スプレンダーXで知っておきたい主なデメリット
スプレンダーX特有のものだけでなく、医療レーザー脱毛に共通する限界や注意点も含めて確認していきましょう。
白髪・色素の薄い毛には反応しにくい
スプレンダーXを含む医療レーザー脱毛は、毛に含まれるメラニンにレーザーを反応させ、その熱を利用して脱毛する仕組みです。そのため、メラニンを含まない白髪や色素の薄い毛にはレーザーが反応しにくく、十分な脱毛効果を得にくい場合があります。これはスプレンダーXに限らず、医療レーザー脱毛全般に共通する限界です。
産毛・細い毛は効果を感じにくいことがある
産毛や細い毛もメラニン量が少ないため、太く濃い毛と比べるとレーザーへの反応が弱くなります。特に、顔、背中などの上半身などは、濃い毛が減ったあとに産毛が残りやすく、変化を実感するまでに回数がかかることがあります。
毛が濃い部位は痛みを感じやすい
スプレンダーXは熱破壊式のため、比較的高い出力でレーザーを照射します。特にVIO・ワキ・ヒゲなど、太く濃い毛が密集している部位ではレーザーが強く反応しやすく、痛みを感じやすいでしょう。施術を重ねて毛量が減り、毛が細くなってくると徐々に痛みの強さも和らいでいきます。
そのため、毛が濃く残っている初期の施術ほど痛みを強く感じやすい傾向があります。
脱毛完了までには複数回の施術が必要
医療脱毛は、1回の施術ですべての毛を処理できるわけではありません。レーザーが反応しやすい成長期の毛は全体の一部に限られるため、毛周期に合わせて複数回の施術を重ねる必要があります。必要な回数は、部位や毛質、毛量によって異なります。
肌状態やスキントーンによって照射条件が変わる
日焼けや炎症、強い乾燥がある場合は、肌トラブルを避けるために出力を調整したり、施術を見合わせることがあります。また、元から肌のトーンが暗い方も、肌表面にレーザーが反応しやすいため、波長や出力の調整が必要となります。スプレンダーXには、肌表面のメラニンに比較的反応しにくいと言われることのあるNd:YAGレーザーも搭載されており、肌質に合わせた照射設定ができることも特徴の一つです。
スプレンダーXで起こりうる副作用・肌トラブル

レーザーの熱を利用する施術のため、一時的な肌反応や副作用が起こる可能性があります。事前に把握しておくことで、術後の変化に落ち着いて対応できます。
赤み・腫れ・ヒリつき・熱感
施術後に照射部位が赤くなる・腫れる・ヒリヒリする・熱く感じるといった反応は、レーザー照射に伴うよくある一時的な反応です。多くの場合、数時間〜数日以内に落ち着きます。
毛嚢炎
毛包に細菌が入り込んで炎症が起こる毛嚢炎が、施術後に生じることがあります。ニキビのような赤いプツプツとして現れることが多く、通常は自然に改善しますが、症状が強い場合や広がる場合はクリニックへ相談してください。
色素沈着・色素脱失
炎症後に色素沈着(赤黒いシミ)が起こることがあります。肌への刺激が強い場合や、施術後に日焼けした場合に生じやすい傾向があります。まれに色素脱失(色が抜ける)が起こることもあります。施術後の日焼け対策が重要です。
まれに水疱・熱傷が起こることもある
頻度は低いですが、照射部位に水疱(水ぶくれ)や熱傷(やけど)が生じることがあります。施術後に水疱ができた・皮膚に強い熱感や痛みが続くといった場合は、早めにクリニックへ相談してください。
スプレンダーXでも硬毛化することはある?
硬毛化はまれではありますが、医療レーザー脱毛を受ける前に知っておきたいリスクのひとつです。

医療脱毛の副作用|硬毛化とは?
硬毛化とは、レーザー脱毛後に、それまで細かった毛がやや太く濃くなって生えてくる現象です。
詳しい原因は明確になっていませんが、毛包に十分なダメージを与えきれない程度の熱刺激が加わることで、かえって毛の成長を刺激する可能性があると考えられています。
顔・首など産毛の多い部位で起こりやすい
硬毛化は、特に顔(フェイスライン)や背中上部、胸付近などの部位で起こりやすいことが報告されています。産毛はメラニンが少なくレーザーが反応しにくいため、太く濃い毛と比べて照射条件の調整が難しいこともあります。
スプレンダーXだけに起こるものではない
硬毛化はスプレンダーX特有の副作用ではなく、レーザーや光を使用した脱毛全般で報告されています。機種だけで決まるものではなく、毛質や照射部位、照射条件などさまざまな要因が関係すると考えられています。
硬毛化が起きた場合は照射条件を見直す
硬毛化が疑われる場合は、一定期間レーザーを当てずに経過を観察することが多いです。その後、硬毛化した毛に合わせた設定でレーザー照射を続けることで、徐々に改善することが多くあります。硬毛化が起きたからといって必ず脱毛を中止するわけではなく、状態を確認しながら適切な方法を検討していきます。
スプレンダーXを受けられない・注意が必要なケース

肌状態や体調、服薬状況によっては、照射を見合わせたり医師の確認が必要になったりすることがあります。
強い日焼け・直近の日焼けがある
日焼けしている状態では、メラニン色素が肌表面に多くなっているため、通常の出力で照射すると肌へのダメージが大きくなる可能性があります。施術前は日焼けを避け、日焼けしてしまった場合は担当者に必ず伝えてください。
照射部位に炎症や感染症がある
照射部位に湿疹・ニキビ・傷・感染症がある場合は、症状が落ち着くまで照射を見合わせることがあります。
光への反応を強める薬を使用している
光感受性を高める薬(特定の抗生物質・利尿剤・ホルモン剤など)を服用している場合は、肌トラブルのリスクが高まることがあります。服薬中の方は必ず事前に申告してください。
持病・服薬がある場合
持病の種類や使用している薬によっては、施術に注意が必要なケースがあります。カウンセリング時に現在の状態を正確に伝えるようにしましょう。
妊娠・授乳中の方
妊娠中は、医療レーザー脱毛による胎児への影響について十分な安全性データがないため、基本的に施術は行いません。また、妊娠・授乳中はホルモンバランスの変化によって毛周期や肌状態も変わりやすい時期です。施術の可否については、カウンセリング時にご確認ください。
スプレンダーXのデメリットを抑えるためにできること

肌トラブルのリスクを抑え、適切な条件でレーザーを照射するためには、施術前後の過ごし方も大切です。
施術前後は日焼けを避ける
日焼けした肌はレーザーの影響を受けやすく、照射条件が制限されたり、肌トラブルのリスクが高まったりすることがあります。脱毛期間中は普段から日焼け止めを使用し、強い紫外線をできるだけ避けましょう。
普段からしっかり保湿する
肌が乾燥しているとレーザーの刺激を感じやすく、肌状態によっては十分な出力で照射できないこともあります。そのため、施術前から保湿を続けて肌状態を整えておくことが大切です。また、照射後の肌は一時的に敏感になっています。乾燥すると赤みやヒリつきなどの刺激を感じやすくなるため、クリニックの指示に従って保湿し、なるべく肌をこすらずに過ごしましょう。
毛抜きを使わずシェービングで自己処理する
毛抜きやワックスで毛を抜いてしまうと、レーザーが反応する毛のメラニンまで取り除かれてしまい、十分な脱毛効果を得られなくなります。施術前の自己処理は、毛を抜かずにシェーバーなどで行いましょう。
痛みや違和感は我慢せずスタッフに伝える
脱毛時の痛みは、毛質や部位、照射条件によって変わります。強い痛みや違和感がある場合は我慢せず、その都度スタッフへ伝えてください。肌状態や毛の反応を確認しながら、効果と安全性のバランスをみて照射条件を調整します。
施術後に気になる症状があれば早めに相談する
施術後の赤みや熱感は一時的にみられることがありますが、強い痛みが続く、水疱ができる、赤みや腫れがなかなか引かないといった場合は、自己判断せず早めにクリニックへご相談ください。
また、スプレンダーX脱毛照射後に、「効果が出ない」「毛が抜けない」と感じる原因については、こちらの記事で詳しく解説しています。
スプレンダーXは効果ない?抜けない原因と効果を感じるまでの回数を解説
デメリットがあってもスプレンダーXが選ばれる理由

注意点がある一方で、スプレンダーXには毛質や肌質に合わせて照射しやすい特徴があります。
2波長の比率を調整しながら照射できる
スプレンダーXは、アレキサンドライトレーザー(755nm)とNd:YAGレーザー(1064nm)を組み合わせ、その比率を調整できる「Blend X」を搭載しています。毛質や肌質に合わせて2つの波長を使えるため、幅広いケースに対応しやすいことが特徴です。
2種類の冷却機能で肌を冷やしながら照射できる
冷風と接触冷却を組み合わせたデュアルクーリングシステムを搭載しています。レーザーを照射する部分を冷やしながら施術することで、熱による刺激や肌への負担を抑える工夫がされています。
最大27×27mmのスクエアスポットで広範囲を照射できる
最大27×27mmの大きなスクエア型スポットを採用しており、腕や脚、背中などの広い範囲も効率よく照射できます。四角形のスポットは照射範囲をつなげやすく、照射の重なりや隙間を抑えながら均一に照射しやすいことも特徴です。
デメリットを知ったうえで、自分に合った脱毛を選ぼう
スプレンダーXには白髪・産毛への対応の限界・痛み・肌トラブルのリスクといった注意点があります。こうしたデメリットはスプレンダーXに限らず、医療レーザー脱毛全般に共通するものも多いです。
大切なのは「デメリットがあるから受けない」ではなく、注意点を正しく理解したうえで、自分の毛質・肌質・目的に合った脱毛方法を選ぶことです。「産毛だけ残っている」「硬毛化が心配」「肌トラブルが不安」など、気になることがあればカウンセリングで遠慮なくご相談ください。
医師 松元 美佳
愛知医科大学卒業後、総合内科診療を経て美容医療の分野へ。複数の美容クリニックで経験を重ねてきた。
ヒアルロン酸やボトックスを中心とした注入治療を専門とし、顔全体のバランスを見極めた設計を行う。アラガン社MDコードに基づく理論的アプローチを実践し、公式トレーナーとして医師指導も担う。解剖学に基づいた安全な手技と、0.1mm単位で注入量や角度を調整する精度で、違和感のない自然な仕上がりを得意とする。
カウンセリングでは、「どうなりたいか」という想いを軸に、その方にとって最適な治療方針をともに描いていく。