脂肪豊胸を検討するなかで、「どのくらい腫れるの?」「内出血はいつまで続く?」「仕事にはいつから戻れる?」といったダウンタイムが気になる方は多いのではないでしょうか。
胸の腫れや内出血に目が向きやすいですが、実際には採取部位の痛みやむくみ、つっぱり感などが日常生活に影響することもあります。術後の過ごし方をイメージしやすくするためにも、バストと脂肪採取部位、それぞれの経過を事前に知っておくことが大切です。
バストのダウンタイムと経過

腫れ・むくみ
術後しばらくは、腫れやむくみの影響でバストが最終的な仕上がりより大きく見えます。ダウンタイムとしての腫れやむくみは、2〜3週間ほどかけて徐々に引いていきます。その後も、注入した脂肪の一部が吸収されながら、少しずつ最終的な大きさへ近づいていきます。
内出血
バストには、術後から内出血がみられることが多いです。内出血の経過の目安としては、直後〜5日頃までは青〜紫色が多く、その後は緑色や黄色へと変化しながら徐々に薄くなっていきます。2〜4週間ほどで目立ちにくくなることが多いですが、内出血の範囲や濃さ、治まるまでの期間には個人差があります。
痛み・張り・硬さ・違和感
術後は、バストに痛みや張り、圧迫感を感じることがあります。張りの感じ方にはもともとの皮膚のやわらかさや伸びやすさも関係しますが、脂肪を注入してボリュームが増えることで、皮膚が内側から押されるような感覚が出ることがあります。また、脂肪が定着していく過程では、バストが一時的に硬く感じるのも一般的な経過です。この硬さは術後1か月ほど感じられますが、時間とともに徐々に馴染んでいきます。
その他にも、皮膚に触れたときの感覚が鈍くなったり、しびれたように感じたりすることもあります。これらも術後の一時的な変化としてみられることがあり、経過とともに改善していきます。
脂肪採取部位のダウンタイム

脂肪豊胸では、バストだけでなく脂肪を採取した部位にもダウンタイムがあります。
症状の程度は脂肪の採取部位や吸引量によって異なり、痛みや拘縮に加えて圧迫着による動きにくさを感じることもあります。特に大腿や腕などから採取した場合は、歩行や着替えなど日常の動作で不自由を感じることもあります。
腫れ・むくみ・内出血
脂肪を採取した部位では、バストよりも腫れやむくみ、内出血を強く感じることがあります。採取する脂肪量や範囲にもよりますが、内出血は比較的広い範囲に出ることが多く、想像以上に目立って驚く方もいます。
また、むくみは重力によって末梢側へ移動するため、腕から採取した場合は手のひらや指先、大腿から採取した場合は膝下や足先まで腫れることがあります。腫れ・痛み・圧迫着によって、腕を上げにくい、歩きにくい、走れないなど、日常動作に不自由を感じることもあります。ピークは1週間で、腫れや内出血は2〜4週間ほどかけて徐々に落ち着いていくことがほとんどです。
筋肉痛のような痛み
脂肪吸引部位では、術後に強い筋肉痛に近い痛みを感じることがあります。痛みは術後3日〜1週間ほどが強く、その後は1か月ほどかけて徐々に軽くなっていきます。吸引する部位や範囲、脂肪の採取量によっても痛みの程度は異なります。
拘縮・つっぱり・しびれ
痛みや大きな腫れが落ち着いてからも、つっぱり感や硬さ(拘縮)、しびれ、皮膚の感覚が鈍い感じなどが続くことがあります。こうした症状は数か月かけて徐々に改善し、脂肪吸引部位の仕上がりは6か月程度かけて落ち着いていきます。
また、術後1週間頃から状態に合わせて脂肪採取部位のマッサージを開始するようお伝えしています。痛みが強い時期は無理をせず、医師・看護師の指示に従ってください。
圧迫固定について
脂肪採取部位は、脂肪吸引後と同様に圧迫固定を行います。そのため術後しばらくは、圧迫着による窮屈さや動きにくさを感じることがあります。
当院では、術後3日目を目安に圧迫固定を外して状態を確認しますが、採取部位や手術内容によって方法や期間は異なります。術後の圧迫については、担当医・看護師の指示に従ってください。
| 症状 | 目安の期間 |
| バストの腫れ・むくみ | 1〜2週間がピーク |
| 内出血(バスト・採取部位) | 消失まで2〜4週間程度 |
| バストの硬さ | 1ヶ月程度 |
| 採取部位の痛み | ピークは術後〜1週間 |
| 採取部位の拘縮・つっぱり | 6ヶ月かけて改善 |
| 注入脂肪の定着 | 約3ヶ月 |
| 脂肪吸引部位の完成 | 約6ヶ月 |
※症状の程度・回復の速度には個人差があります。
【症例写真】脂肪豊胸のダウンタイム経過
実際にNEXUSクリニックで施術を受けた方の経過をご紹介します。腫れ・内出血の程度や回復の速さには個人差があるため、あくまで参考としてご覧ください。
脂肪豊胸:術前

施術前のバストの状態です。この後、脂肪吸引で採取した脂肪をバストに注入していきます。
脂肪豊胸:術後1週間

術後1週間の状態です。この症例では黄緑〜黄色の内出血が広い範囲に出現しており、見た目では分かりませんが腫れやむくみもまだ残っています。一般的に想定される経過よりもやや回復が早い印象があります。内出血はここから1〜2週間かけてさらに薄くなっていきます。
※腫れ・内出血の程度や回復の速度には個人差があります。
脂肪豊胸:術後1ヶ月

術後1ヶ月の状態です。1週間後と比べると内出血や大きな腫れがかなり落ち着き、バストアップの変化も分かりやすくなっています。ただし、この時点はまだ完成ではありません。注入した脂肪が安定するまでには約3ヶ月かけて仕上がりが整っていきます。
【症例写真】大腿(内側・後面)ダウンタイム経過
今回の症例では、大腿の内側と後面から脂肪を採取しました。痩身目的ではなく、脂肪豊胸に必要な量を確保するための採取なので、バストアップに必要な範囲を中心に行っています。
脂肪採取部位:術後1週間

術後1週間では、広い範囲に内出血がみられます。見た目としてはかなり強く感じるかもしれませんが、脂肪を採取した部位ではこの程度の内出血が出ることが一般的で、珍しい経過ではありません。
内出血の範囲や濃さには個人差がありますが、時間とともに色が変化しながら徐々に薄くなっていきます。
脂肪採取部位:術後1か月

今回の症例では、術後1か月には目立っていた内出血がほとんど落ち着きました。
一方で、写真では分かりにくいものの、この時期はまだ硬さ(拘縮)やつっぱり感が残っていることがあります。見た目のダウンタイムが落ち着いても、採取部位はその後も数か月かけて徐々になじんでいきます。
脂肪豊胸後の仕事・運動・日常生活はいつから?
日常生活・仕事復帰
基本的な日常生活は手術直後から可能ですが、術後1週間は無理せず安静に過ごすことをおすすめします。
仕事復帰のタイミングは、脂肪の採取部位や吸引範囲、仕事内容によって異なります。デスクワークであれば比較的早く復帰できる場合もありますが、大腿や腕から脂肪を採取した場合は、痛みや腫れ、圧迫着によって歩きにくい・腕を上げにくいなど、日常動作に不自由を感じることがあります。
立ち仕事や身体を動かす仕事の場合は、1週間〜2週間のお休みを確保しておくと安心です。
飲酒・喫煙
飲酒・喫煙は術後1〜2週間は控えると安心です。その後も、腫れやむくみ、傷の治りへの影響を考え、術後1か月ほどはできるだけ控えることをおすすめしています。特に喫煙は血流が悪くなるため、傷の治りに影響しやすいと言われており、脂肪が安定するまでの時期は避けることが大切です。
運動の再開
軽い運動は術後2週間頃からが目安です。サウナやエステ、激しいスポーツ、ヨガ、ゴルフ、大胸筋を使うトレーニングなどは、術後1か月頃から再開できます。
ただし、痛みや腫れが残っている場合は無理に再開せず、術後の状態に合わせて調整してください。
【症例写真】脂肪豊胸1か月後のビフォーアフター

今回の症例では、術後1か月の時点で大きな腫れや内出血が落ち着き、バストアップの変化が分かりやすくなっています。
脂肪豊胸では、術後1か月頃が見た目上のダウンタイムのひとつの区切りです。張りや硬さも少しずつやわらいでくる時期ですが、この時点ではまだ完成ではありません。
注入した脂肪はその後も一部が吸収されながらなじんでいき、定着・安定するまでには約3か月かかります。1か月後は「ダウンタイムがかなり落ち着いた時期」、3か月頃が「仕上がりが安定してくる時期」と考えると分かりやすいでしょう。
脂肪豊胸を検討している方へ
ここまで実際の経過を見て、「思っていたより内出血が出る」「採取部位の方が大変そう」と感じた方もいるかもしれません。術後は見た目の変化が大きい時期もありますが、あらかじめ1週間後・1か月後の経過を知っておくだけでも、ダウンタイムを少しイメージしやすくなります。
脂肪豊胸は、時間をかけて脂肪がなじみ、少し時間をかけて完成していく手術です。手術を検討中の方は、完成した姿だけでなく、その途中の経過も含めて知っておくと安心です。ご不安なことがあれば、カウンセリング時に気軽にご相談ください。
技術指導医 山崎 俊
形成外科医として18年、美容外科医として10年以上の豊富な経験を持ち、数多くの外科施術を手がけてきた実力派ドクター。日本形成外科学会専門医・指導医として、再建やマイクロサージャリーの分野にも精通しています。
フェイスリフト、目周りの切開手術、クマ取り、鼻手術、乳房手術など幅広い施術に対応し、形成外科で培った確かな技術と知識を美容医療に応用。常に安全性と確実性を重視した診療を行っています。
穏やかで丁寧なカウンセリングにも定評があり、多くのお客様から厚い信頼を得ています。