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外科的涙袋形成術とは?3つの術式やメリット・デメリットを解説

涙袋を作る方法として、ヒアルロン酸注入を思い浮かべる方は多いかもしれません。一方で、涙袋の構造そのものを形成する「外科的涙袋形成術」という方法もあります。ヒアルロン酸との違いや3つの術式、それぞれのメリット・デメリット、どのような方に向いているのかを分かりやすくご紹介します。

外科的涙袋形成術とは

外科的涙袋形成術とは、ヒアルロン酸などの注入で涙袋を整える方法ではなく、手術によって形成する施術です。下ぶたの組織そのものに働きかけて涙袋を形成するため、注入治療と比較し、効果が長期間持続しやすいことが特徴です。

そもそも涙袋はなぜできる?

涙袋は、目の下に位置する眼輪筋(がんりんきん)というリング状の筋肉と、その上を覆う皮膚のふくらみによって形成されます。笑ったときに目の下がふっくらして見えるのは、この眼輪筋が上方へ収縮するためです。涙袋の大きさや形には個人差があり、もともと涙袋が少ない方や、皮膚の厚みや眼窩脂肪による原因で、笑っても出てこない方もいます。

外科的涙袋形成術がアプローチする部位

ヒアルロン酸注入が「外からボリュームを足す」アプローチであるのに対し、外科的涙袋形成術は「まぶたの構造を変える」アプローチです。そのため、涙袋がもともと浮き出てこない方でも対応できる点が大きな特徴です。

外科的涙袋形成術が向いている方

  • 涙袋がもともとない、薄い方
  • ヒアルロン酸を繰り返し打ってきたが、効果が物足りなかった方
  • 定期的なメンテナンスなしで効果を長く維持したい方
  • 自然な仕上がりを希望している方

外科的涙袋形成術には3つの術式があります

術式によって、アプローチする部位・傷跡の有無・ダウンタイムの長さが異なります。カウンセリングで自分の目元の状態や希望に合った術式を選ぶことが大切です。

表留め

下まぶたの皮膚表面から数mmの小さな穴を開け、糸で涙袋の靭帯と筋肉を縫縮して固定する術式です。皮膚表面からアプローチするため、術後に針穴や小さな傷跡が一時的に残ることがありますが、約1ヶ月程度で目立たなくなります。

裏留め

下まぶたの裏側(結膜側)から、糸で涙袋の靭帯と筋肉を縫縮して固定する術式です。皮膚表面に傷跡が残らず、ダウンタイムが比較的短いのが特徴です。傷跡を気にする方や、ダウンタイムをなるべく抑えたい方に選ばれやすい術式です。

切開法

下まつ毛のきわを切開し、眼輪筋の下へ真皮を移植することで、立体的な涙袋を形成する術式です。使用する移植材料はクリニックによって異なりますが、定着した組織は長期的な維持が期待できます。術後は抜糸が必要となることが多く、ダウンタイムも表留め・裏留めと比べて少し長くなる傾向があります。

外科的涙袋形成術のメリット

自然な仕上がりになりやすい

外から成分を注入するのではなく、まぶたの構造を変えるアプローチのため、表情に馴染みやすい仕上がりになりやすいとされています。笑ったときに自然な涙袋のふくらみが出やすく、「いかにも何かした感」が出にくい点も魅力のひとつです。

涙袋がもともとない人にも対応できる

ヒアルロン酸注入では、もともと涙袋が少ない方や、下まぶたの皮膚・組織に厚みがある方では十分な立体感が出にくいことがあります。外科的涙袋形成術は涙袋の構造そのものを形成するため、より自然なふくらみを目指せるでしょう。

ヒアルロン酸特有のリスクがない

ヒアルロン酸注入では、時間の経過とともに製剤が吸収されたり、まれにチンダル現象(皮膚が青っぽく透けて見える現象)が起こることがあります。また、注入量や目元の状態によっては、涙袋が不自然に膨らみ、クマのように見えてしまうケースもあります。

効果が長期間持続する

注入による涙袋形成では、製剤が体内へ吸収されるため、定期的なメンテナンスが必要になります。外科的涙袋形成術は注入製剤の持続期間に左右されないため、長期間にわたって涙袋を維持しやすい点がメリットです。術式によって異なりますが、表留め・裏留めは数年単位での持続が期待でき、真皮移植では長期的な維持が期待できます。

外科的涙袋形成術のデメリット

外科的涙袋形成術はメリットが多い反面、知っておくべきデメリットもあります。ここでは概要をご説明します。

ダウンタイムが必要

術後は腫れや内出血が生じることがあります。人と会う予定や旅行、イベントなどを控えている場合は、ダウンタイムを考慮して施術日を決めると安心です。ヒアルロン酸注入と比べて回復までに時間がかかるため、スケジュールには余裕を持っておきましょう。

傷跡・左右差のリスク

表留めや切開法では皮膚表面の傷跡が一時的に目立つことがあります。また腫れが左右均等に出るわけではないため、完成前は左右差を感じやすい時期があります。いずれも時間とともに改善していきますが、事前に知っておくと安心です。

修正には再手術が必要になる場合がある

仕上がりが気に入らなかった場合、ヒアルロン酸注入のようにすぐに溶解・修正することはできません。調整が必要な場合は再手術になるケースがあります。カウンセリングで仕上がりのイメージを丁寧にすり合わせてから施術に臨むことが重要です。

ダウンタイム・術後の流れ

ダウンタイムの目安

術後2〜3日目が腫れのピークで、1〜2週間ほどで落ち着いてきます。内出血が出た場合も、時間の経過とともに徐々に落ち着いていきます。完成までの目安は術後1〜3ヶ月(切開法は3〜6ヶ月)です。

ダウンタイムの詳しい経過については、こちらの記事をご覧ください。

外科的涙袋形成術のダウンタイムは?腫れ・内出血の経過を写真で解説

術後の流れ

術後は安静を心がけます。洗顔・メイク・コンタクトレンズの再開時期は術式によって異なります。飲酒や激しい運動は術後1〜2週間は控えることをおすすめします。

術後の過ごし方の詳細については、こちらの記事をご覧ください。

外科的涙袋形成術の術後の過ごし方|経過・注意点・メイクやコンタクトはいつから?

よくある質問

ここでは、実際によくある質問にお答えしていきます。

傷跡は残りますか?

術式によって異なります。裏留めは結膜側からアプローチするため、皮膚表面に傷跡は残りません。表留めでは針穴や小さな傷跡が一時的に残りますが、約1ヶ月程度で目立たなくなります。切開法では下まつ毛のきわに沿った傷跡が残りますが、術後3ヶ月〜半年ほどかけて徐々に目立ちにくくなります。

効果はどのくらい持続しますか?

術式によって異なります。表留め・裏留めは糸による固定のため数年単位での持続が期待できますが、糸がゆるむと効果が薄れることがあります。切開法(真皮脂肪移植)は定着した脂肪が半永久的に残るとされています。

痛みはありますか?

局所麻酔を使用するため、施術中に強い痛みを感じることはほとんどありません。術後は軽い痛みや違和感が出ることがありますが、処方された痛み止めで対処できるケースがほとんどです。

ヒアルロン酸との違いは?

最も大きな違いは「効果の持続性」と「アプローチの方法」です。ヒアルロン酸は外から成分を注入してボリュームを足す施術で、6ヶ月〜1年程度で吸収されます。外科的涙袋形成術はまぶたの構造そのものを変えるため、効果が長く続きます。涙袋がもともとない方や長期間維持したい方には、外科的涙袋形成術が向いています。

ダウンタイムはどのくらいですか?

術式によって異なりますが、腫れや内出血が落ち着くまでの目安は1〜2週間程度です。裏留めは比較的ダウンタイムが短く、切開法は腫れが長引く傾向があります。完成までの目安は術後1〜3ヶ月(切開法は3〜6ヶ月)です。

外科的涙袋形成術を理解することが、施術選びの第一歩

外科的涙袋形成術は、まぶたの構造にアプローチし、長期間にわたって自然な涙袋を目指せる施術です。術式によって特徴やダウンタイムは異なりますが、それぞれの違いを理解しておくことで、ご自身に合った治療を検討しやすくなります。まずはカウンセリングで目元の状態を確認し、適応について相談してみましょう。

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この記事の監修者
酒井 知子

院長 酒井 知子

外科領域では特に二重埋没を得意とする。Instagramでお馴染みの“バレづらい魔法の二重術”は、連日全国から患者様が殺到するほどの人気ぶりで、症例数は年間3000件以上にも及ぶ。
その他、糸リフトや注入治療、若返り施術を数多く経験。
またレーザーやドクターズコスメなどの美容皮膚科領域に関しても深い知識を持ち、全国から幅広い層のファンを集めている。プライベートでは1児の母。管理栄養士から医師への転身という異色の経歴を持ち、体の内面と外面の両方から美しさを実現するスペシャリスト。趣味は料理。